船を降りると、誰もいない海。久しぶりのコディンガレン・ケケ島へ
バランチャディ島を出たあと、久しぶりにコディンガレン・ケケ島へ立ち寄りました。
島が近づくにつれて、海の色が変わっていきました。それまで船の周りに広がっていたのは、深い紺色の海です。それが、ある地点を越えたところで急に明るくなり、気づけば鮮やかなエメラルドグリーンに変わっていました。
船べりから身を乗り出して見下ろすと、水の中の砂やサンゴがはっきり見えます。マカッサルに住んで5年になりますが、このあたりの海の色は、何度見てもきれいだなと思います。

人の島から、誰もいない島へ
コディンガレン・ケケ島は、マカッサルの沖に浮かぶ小さな無人島です。白い砂浜と長い木の桟橋、それに島の真ん中に立つ展望台が目印で、週末になると街から多くの人が遊びに来ます。
ただ、この日は平日でした。船を浜に寄せて降りても、聞こえるのは波の音と、ときどき吹く風の音だけ。ほかに観光客の姿はありません。浜には休憩用の小屋が並んでいて、日よけのネットが風に揺れていました。小屋の脇では、赤と白のインドネシア国旗がはためいています。
少し前までいたバランチャディ島では、歩くたびに子どもたちが寄ってきたり、島の人が声をかけてくれたりしました。こちらはずいぶん静かです。

島をぐるりと歩いてみる
せっかくなので、島を歩いて一周してみることにしました。小さな島なので、ゆっくり歩いても一周するのにそれほど時間はかかりません。
島の端まで来ると、白い砂の道が細長く海へ伸びていました。ちょうど潮が引いている時間で、砂の道の両側には浅瀬が広がり、サンゴの岩がところどころ顔を出しています。満ち潮のときには、この道の多くが海の下に隠れてしまうのかもしれません。
砂の道の先まで歩いて振り返ると、展望台と桟橋が遠くに小さく見えました。こうして見ると、本当に小さな島です。


透き通る海と、足元の小さなもの
波打ち際に立つと、足元から沖に向かって、水の色が少しずつ濃くなっていくのが分かります。足首のあたりは透明で、少し先は淡い水色、さらにその先はエメラルドグリーン、そして遠くは紺色です。
乾季で雨が少ない時期だからでしょうか。この日の海は、以前来たときよりもずっと透き通っているように感じました。
浅瀬をのぞき込むと、サンゴの間を小さな魚が行き来しています。仕事柄、海を見ると魚やタコのことをつい考えてしまいますが、この日はそういうことを忘れて、ただぼんやり水の中を眺めていました。
砂の上には、割れたシャコガイの殻がひとつ落ちていました。縁はギザギザしていて、内側は真っ白です。


展望台の床が、落ちていた
ひとつ残念だったのは、展望台です。
遠くから見ると、赤い柱に茶色の屋根をのせた姿は、以前と変わらないように見えます。ところが近くまで行ってみると、様子が違いました。
1階の床が大きく抜け落ち、割れたタイルが下の砂の上に散らばっていました。土台の石積みも一部が崩れ、壁のペンキもところどころはがれています。以前は上から海を眺められた場所ですが、今回は登るのを諦めました。


海は相変わらずきれいですが、展望台はずいぶん傷んでいました。こういう場所では、建物を維持するのも大変なのでしょう。上からの景色もよかったので、修理されるといいのですが。
少し残念。でも、来てよかった
帰る前に桟橋の先まで歩いてみると、目の前にはどこまでも透き通った海が広がっていました。足元の板のすき間からも、水の中がよく見えます。しばらくそこに立って、海を眺めていました。

〔写真:桟橋の先に広がる海〕
人の暮らしに触れたバランチャディ島と、誰もいないコディンガレン・ケケ島。同じマカッサル沖でも、島が違うだけで、こんなに雰囲気が変わるものですね。
マカッサルに住んでいると、いつでも行けると思って、かえって足が遠のいてしまいます。久しぶりに来ましたが、やはりここの海はきれいでした。また時間をつくって来たいと思います。
