【インドネシア】タバコ大国にてタバコ税の大増税!喫煙率抑制も税収増期待!

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インドネシアは世界的にみても喫煙率が高く、タバコの販売価格も大変安価なことから、「タバコ大国」としてご存知の方も多いのではないでしょうか?

インドネシア政府は2021年2月1日にタバコ税を平均12.5%引き上げましました。昨年も平均23%値上げしている中でさらなる増税となりました。インドネシアでは、成人男性の約7割が喫煙者といわれており高い水準となっています。また、税収の約1割がたばこ税によって賄われています。

インドネシアは高い喫煙率

インドネシアは世界的にみても喫煙率が高い国となっており、インドネシア国内での喫煙率は、WHOの調査によると、2019年時点でのインドネシア全体の喫煙者の割合は38.1%です。

男女別でみると、インドネシアの男性の喫煙率は70.5%、女性は5.6%と、圧倒的に男性の喫煙率が多いことがわかります。男性喫煙率のみでみると、インドネシアの男性の喫煙率は世界でも最も高い国の一つに入ります。

参考WEBサイト:WHOのインドネシア・タバコ調査

未成年者の喫煙が多い

インドネシアは、成人のみでなく、未成年の喫煙者が多いことも社会的な問題となっています。インドネシアの2018年度国民健康基本調査(Riskesdas)によると、10~18歳の子供の喫煙者は、2013年時点では7.2%でしたが、2018年時には9.1%に上昇しました。また、インドネシアでは、13-15歳の中学生のうち20%がすでに喫煙をしたことがあり、更にインドネシアの子供の30%は10歳になる前に喫煙を始めているそうです。

インドネシア全体での喫煙率、特にインドネシア人男性の喫煙率が高いことや、子供がタバコを購入する際の制限や規制が特に設けられていないことなども、未成年の喫煙者が多いことの理由として挙げられるでしょう。

タバコ税収は年々上昇

インドネシア国内のたばこ製品による税収は増加傾向にあり、2020年1月には、インドネシア政府はタバコ製品の消費税を23%増税、またタバコ製品の小売販売価格を35%値上げしたため、2020年のタバコ製品の税収は過去最高の171.9兆ルピア(約1兆2700億円)まで増加しました。今回の増税でさらに税収が増加する見込みです。

インドネシアにおけるタバコ税収額の推移
出典:Databoks

喫煙はコロナ重症化リスク高いと警告

新型コロナウイルスについては、感染後に重症化しやすい人の傾向として、高齢者、すでに基礎疾患がある人、そして喫煙の習慣がある人が挙げられています。

インドネシアでは新型コロナウイルス感染拡大が続いていて収束の目途がたちません。喫煙率が高いインドネシアでは、医療機関や専門家より喫煙によるコロナ感染後の重症化リスクが指摘されています。

インドネシア各州や県が公式WEBサイト上にて、コロナ禍でのマスク着用や手洗い、ソーシャルディスタンスの実施などを呼びかけていますが、その他日常で取り入れられるコロナ予防の取組として、禁煙も呼びかけています。

喫煙率抑制して健康促進を目指す

インドネシアはタバコ大国であるため、2014年に導入された国民皆保険制度は導入以降赤字が続いていますが、その赤字をタバコ税で補っているのが現状なようです。

インドネシア政府としては、国民の喫煙率の抑制を目指し、国民の健康促進も目的としており、特に現在10%近くで推移する子供の喫煙率を抑止したい意図があります。

近年インドネシアでも健康意識が徐々に高まっていることや、そしてコロナ重症化を防ぐための禁煙の呼びかけなど、今後インドネシアでは禁煙率が徐々に低下する可能性があると指摘する専門家もいます。

またインドネシア国内で禁煙が広まることによって大幅な税収減とならないよう、今後のタバコ税の更なる増税も検討するべきであるとも言われ、インドネシアの愛煙家からは悲鳴も聞こえてきそうです。

 

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