夜明けの空を飛ぶ ― ガルーダ・インドネシア航空GA874便レトロ塗装A330で羽田へ

Airplane Indonesia

ジャカルタ深夜発・羽田行きのガルーダ・インドネシア航空GA874便に搭乗。1959年のロゴを再現した特別塗装のA330レトロ機で、静かな夜空と美しい朝日を体験しました。最後方席で快適に過ごした夜行フライト、和食の朝食、そして羽田到着までの7時間半の空の旅を詳しく紹介します。

搭乗開始 ― 空席を探す

今回搭乗したのは、ガルーダ・インドネシア航空GA874便。機体は1959年当時のロゴを再現した特別塗装のA330レトロ機でした。

夜行便のエコノミークラスということもあり、体力的な不安もありましたが、結果的にはとても快適なフライトとなりました。

深夜0時過ぎ、搭乗口1Cから機内へ。

指定された座席は「54H」、エコノミー最後列の通路側です。

搭乗率は前方エリアがほぼ満席で、後方はやや空席が目立つ印象。周囲にはインドネシア人旅行者が多く、すでに毛布をかけて寝る準備をしている人もいました。

隣の席には若いインドネシア人男性が座っていましたが、ドアクローズのタイミングで空席を確認。チャンスを逃さず、同じ列の窓側「52K」へ移動しました。

2席を使えば少し横になれるので、長時間のフライトでは大きな違いです。前方はほぼ満席だっただけに、後方席にして正解でした。

ジャカルタの夜景を背に

やがて客室の照明が落とされ、静かにプッシュバック。エアバスA330がゆっくりと滑走路へ向かいます。

窓の外には、夜のスカルノハッタ空港とジャカルタ市街の光が広がり、まるで宝石を散りばめたような夜景が遠ざかっていきました。

離陸後もしばらくは地上の灯りが続き、眼下にはジャカルタ市街の明かりも見えます。

北へ向かう航路を取り、ほどなくシートベルトサインが消灯。静かな機内に安堵の空気が流れました。

揺れの中で眠る

離陸後しばらくして、軽いスナックとパンのサービスがあったようですが、すでに体を横にしていた私は気づかぬうちに眠りに落ちていました。

台風の影響で時折揺れがありましたが、移動の疲れもあって深い眠りに。

約4時間ほど熟睡できたのは、2席確保できたおかげです。隣に人がいないだけで、エコノミーの快適度は格段に変わります。

静かなエンジン音と薄暗いキャビンの中、ガルーダ独特の落ち着いた照明が心地よく、夜行便特有の“空の静寂”を存分に味わいました。

夜明け ― 台湾上空で迎える朝日

目が覚めると、機内はまだ薄暗く、外の空がうっすらと明るみ始めていました。ちょうど台湾上空を通過しているようです。

航路は通常よりやや西寄りで、南シナ海沿いを抜けるルートのようでした。

やがて東の地平線がオレンジ色に染まり、雲の切れ間から朝日が顔を出す瞬間、機窓の外は一面が金色に輝きます。

A330の翼の先端に朝日が差し込み、それが機体全体を包み込むように照らす光景は、夜行便でしか味わえないすばらしい時間でした。

夜から朝へ、空のグラデーションが変わっていく――。

ガルーダの翼越しに眺める夜明けは、心を静かに高揚させる美しさがありました。

朝食の時間 ― 和食を選択

日の出とほぼ同じタイミングで、朝食のサービスが始まりました。

ガルーダの国際線では、出発直後ではなく、到着の約2時間前に朝食を提供するスタイル。これが意外と良く、体のリズム的にも“朝ごはん”としてぴったりです。

今回は和食を選択。

メインは鶏の照り焼き風ソースがけに白ご飯、きのこ、たけのこ、にんじんの彩り。

副菜には冷たいそうめん、デザートにカットフルーツ、そしてヤクルト。

朝焼けの空を眺めながら、温かいご飯を口にする時間は格別でした。

機内エンタメとモニター環境

ガルーダのA330はシートモニターも比較的新しく、画面サイズも十分。

明るさやコントラストの調整がしやすく、操作レスポンスも良好でした。映画や音楽のラインナップも充実しており、日本映画も数本視聴可能です。

エコノミークラスのシートピッチは平均的ですが、モニター下の収納スペースや電源ポートの位置など、細かい部分にユーザーの使いやすさが感じられます。

行きで搭乗したB777-300ERのモニターはやや旧型でしたが、A330はより快適に感じました。何より、機内の清潔感と静けさが印象的な空間でした。

関東上空 ― 日本が見えてきた

映画を見ながら過ごしているうちに、日本が近づいてきました。

朝の陽光が雲の上から差し込み、海面には光の帯が伸びます。

眼下に見える街並みや港湾施設の整然とした景色を眺めながら、「日本に帰ってきたんだ」と実感が湧いてきました。

羽田到着 ― 特別塗装機との別れ

午前9時過ぎ、羽田空港に無事到着。

予定より30分ほど遅れましたが、穏やかな着陸でした。

窓の外に見えるのは、赤いラインが印象的なレトロ塗装のA330。

再び地上に降り立ったその姿を見送りながら、夜から朝へと続いた7時間半の旅が静かに幕を閉じました。

まとめ ― ガルーダ深夜便の魅力

JALやANAといった日系航空会社も高い利便性を誇りますが、

ガルーダの羽田便には「南国の余韻をそのままに日本へ帰る」特別な魅力があります。深夜出発・朝到着というスケジュールは、翌日の行動をスムーズに始めたい人にぴったり。エコノミーでも空席を活かせば快適で、旅の締めくくりにふさわしい穏やかなフライトとなりました。

 

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