戻ってきた、と自然に思えた!ホーチミン経由でバリへ、旅の終わりにちょうどいい移動
ラオスからベトナム、そしてインドネシアへ。
国境をいくつも越えてきた旅も、ようやく終盤に差しかかりました。
ホーチミン経由でバリへ向かうこの移動は、距離としてはただのフライトです。
けれど体感としては、「空気を切り替える最後の工程」のような時間でした。
混雑にうんざりし、流れに身を任せ、静かな場所で一息つき、
最後は「帰ってきた」と自然に思える場所へ戻る。
その一連の移動をお伝えします。
ホーチミンの朝は、容赦なく始まる
ラオスの静けさに慣れた身体には、ホーチミンの朝は少し刺激が強すぎました。

夜明け前から街はすでに動き出していて、空港へ向かう車の中でも、その気配ははっきり伝わってきます。
タンソンニャット国際空港に到着すると、案の定、出国ロビーは人で埋まっていました。
朝から長蛇の列。

国籍も目的も違う人たちが、同じ「出国」という一点に向かって押し寄せています。
今回はビエンチャンですでに搭乗券を発行していたため、チェックインカウンターはそのまま通過できました。
それだけでも、心理的な負担はかなり違います。
とはいえ、イミグレーションの列は避けられません。
「相変わらずだな」と思いつつ、
この空港ではこれが日常なのだと、半ば諦めに近い感覚で列に並びました。
出国の混雑で、旅人は一度疲れる
ホーチミンのイミグレは、処理能力が低いわけではありません。
ただ、利用者数が多すぎる。
その結果、常に「余白」がありません。
進んでは止まり、止まっては進む。
前に進んでいるのかどうかも分からない時間が続くと、
旅の終盤で溜まっていた疲れが、じわじわと表に出てきます。
ようやくイミグレを抜け、次は手荷物検査。
ここもまた混雑しています。
朝からこれだけ人がいると、「旅に出る」という行為そのものが、
ひとつの労働のように感じられてきます。
正直、少しうんざりしました。
酒のないラウンジが、ちょうどいい
すべての検査を終えたあと、

搭乗口に近い場所にあるハラルラウンジに立ち寄ることにしました。
お酒はありません。
でも、朝です。問題ありません。
むしろ、この時間帯にアルコールがないことが、
ありがたく感じられました。

温かい料理、軽めの朝食、コーヒー。
騒がしさから切り離された空間で、ようやく呼吸が整ってきます。
ラウンジというと「豪華さ」を期待しがちですが、
この朝に必要だったのは、
・座れる場所
・落ち着いた空気
・静かに食事ができる環境
それだけでした。
結果的に、この選択は正解だったと思います。

Vietjetの搭乗は、相変わらず現実的
搭乗が始まると、空気が一気に変わります。

Vietjetらしい、現場感のあるオペレーションです。
手荷物検査は相変わらず厳しく、
7kgを超えた荷物は、容赦なく追加料金の対象になります。
実際、重量オーバーで揉めている乗客もいて、
その様子は正直、少し見ていてつらい。
ルールはルールなのですが、大声でのやり取りは旅の気分を削っていきます。
バスで機体へ移動。


今回は通路側の座席でした。
窓は取れませんでしたが、満席に近い搭乗率を見ると、それも仕方がないと思えます。
やはりバリは人気です。

飛行機の中で、ようやく力を抜く
離陸までには多少時間がかかりました。
機内で待つ時間が続き、結果的に出発は予定より遅れます。
ただ、不思議とイライラはしませんでした。
ここまで来たら、もう急ぐ理由がなかったからです。
通路側の席で、景色は見えません。
でもその分、目を閉じて、身体を預けることができました。
ラオスから続いた移動の疲れが、
ようやく「休んでいい」と言われたような感覚です。

シートベルトサインが消えたあと、
ほとんどの時間を眠って過ごしました。
時差1時間、でも感覚は大きく変わる
ホーチミンを朝に出発し、
バリに着くのは昼過ぎ。
時差はたった1時間ですが、
体感としては、もっと大きな切り替えがあります。
機体が降下を始め、
インドネシアの景色が見え始めると、
なぜか肩の力が抜けました。
理由ははっきりしています。
「戻ってきた」と思えたからです。
バリ到着。10秒で終わる入国
ングラ・ライ国際空港に到着。

ここからが、さらに印象的でした。
イミグレーションは電子ゲート。

パスポートをかざし、顔認証。
本当に、あっという間です。
ホーチミンでのあの混雑が嘘のようでした。
体感で、10秒ほどで入国完了。
「インドネシア、ここまで来たか」
思わず、そう感じました。
人が多くても、流れが整っている。
無駄に止まらない。
これは、旅人にとって大きな安心材料です。
入出国は、その国の成熟度が出る
入国手続きは、
その国の「今」が一番分かりやすく表れる場所だと思っています。
ホーチミンの混雑も、
決して悪意があるわけではありません。
ただ、需要に対して余白が足りない。
一方、インドネシアは、
人が多くても処理できる仕組みを、着実に作りつつあります。
この差は、旅人にとって非常に大きい。
旅の最後に必要なのは、静かな着地
ラオスの静けさから始まり、
ホーチミンの密度を通過し、
バリでようやく落ち着く。

この流れは、
旅の終わりとして、とても納得感がありました。
派手な締めはいりません。
感動的な演出も必要ありません。
ただ、
「ちゃんと戻ってきた」と思えること。
それだけで、
この旅は十分だったと思えます。

まとめ
ホーチミンの混雑にうんざりし、
静かなラウンジで一息つき、
満席に近い機内で眠り、
バリで10秒の入国を終える。
この一連の移動は、
国を越えるというより、
自分の呼吸を元に戻す工程でした。
長い旅の最後は、
こういう「静かな着地」が、いちばん強い。
そう思えた移動でした。