インドネシアの謎の薬「トラック・アンギン」とは

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風邪薬?栄養ドリンク?

インドネシアの日常に溶け込んだ一品、「トラック・アンギン(Tolak Angin)」は、1941年から愛され続けているジャムゥ(伝統生薬)です。風邪の初期症状や疲労回復に用いられるこの黄色いパックの飲料は、老若男女にわたり親しまれています。

自然の恵み、ジャムゥ

インドネシアでは、植物の根や葉などの天然のものを調合したジャムゥと呼ばれる民間薬があります。この「トラック・アンギン」もジャムゥの一つです。シロップタイプで、風邪を引いたかな?ちょっと体調が悪いな、というときに一般的に飲まれています。「トラック」は「断つ」、「アンギン」は「風邪、風」という意味です。直訳すると風邪薬のようですが、「発熱」「鼻水」「寒気」のほか、「疲労」「だるさ」「膨満感」「目の潤み」「無気力」などの症状にも効果があるとされます。トラック・アンギンは、コンビニやスーパーで手軽に購入できます。細長い黄色の袋に入った15mlの液体は、風邪の症状に対処するのに役立ちます。一袋は日本円で約30円です。

飲み方と効果

トラック・アンギンは風邪の引きはじめに1日2袋まで飲むのが一般的です。主成分には生姜、蜂蜜、ミント、クローブなどが含まれており、風邪の症状だけでなく、疲労や無気力感にも効果があります。小袋の切り口を切って、そのままダイレクトに飲みます。水などがいらないので、簡単です。飲んでみると、最初に感じるのは蜂蜜の甘さ、その後に植物の味がしてきます。ただ、慣れるまではミントなどのハーブの味が強烈に口の中に広がります。ミントの強さが特徴的で、蜂蜜のおかげで飲みやすいですが、飲んだあとに喉のあたりが熱くなるのが感じられます。薬が効いている感じがします。免疫システムを改善することが証明されており、長期間摂取しても安全だそうです。風邪の症状がなくても予防のために毎日飲むのもおすすめで、栄養ドリンク的な位置づけのようです。最近では、ミントが強いタイプや子供用など、さまざまなバリエーションが販売されています。風邪以外にも、乗り物酔いや睡眠不足にも効果があるとされています。

まとめ

このように、トラック・アンギンはインドネシアの日常に根ざした、万能なハーブ薬としての地位を築いています。風邪の初期症状を感じた時、または体調不良を改善したい時には、この伝統的な民間薬を試してみるのはどうでしょうか。

 

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