日本人の名前みたいな調味料「Masako」。入れると、何でもインドネシアの味になる
インドネシアのスーパーや商店で、日本人ならつい目が止まる調味料があります。
Masako。
どうしても「まさこさん」と読んでしまいます。雅子さんか、正子さんか。インドネシアの台所に、日本の女性の名前が並んでいるようで、ちょっと不思議です。
でも、この名前はインドネシア語から来ています。「料理する」はmasak(マサッ)。Masakoの開発に関わった味の素の方のインタビューによると、この言葉から名付けられたそうです。料理の調味料だからMasako。そう聞いても、日本人の私にはやっぱり「まさこさん」に見えてしまいます。
入れると、いつもの味になる
Masakoを入れると、何でもインドネシアの味になる。これが私の正直な感想です。
野菜炒めにも、ミーゴレンにも、ナシゴレンにも合います。材料が違っても、味がまとまる。食べると、普段こちらで食べている料理の味がします。
インドネシア料理というと、辛いイメージを持つ方が多いと思います。でも、辛いだけではありません。塩味とうま味も、しっかりしています。おかずだけだと少し濃く感じても、白いご飯と一緒ならちょうどいい。ご飯が進む味です。料理によって、そこにサンバルの辛さや、ケチャップマニスの甘さが加わります。
もちろん、地域や家庭によって味はいろいろです。ここで書いているのは、私がマカッサルで毎日食べている中で感じる味です。
Masakoも味の素。でも日本の「味の素」とは違う
Masakoは、味の素グループの商品です。インドネシア味の素社が現地で作っていて、発売は1989年。今ではインドネシアの定番調味料になっています。
日本の「味の素」は、成分の97.5%がグルタミン酸ナトリウムのうま味調味料です。料理にうま味を足すもので、それ自体に肉の香りや香辛料の味はありません。今ある味つけを生かしたまま、うま味を補う役割です。
一方のMasakoは、鶏肉や牛肉のエキスに、調味料や香辛料を合わせた風味調味料です。チキン味とビーフ味があり、うま味だけでなく、肉のだしの風味や塩味、香りも一緒に加わります。
味の素社は、Masakoを日本の「ほんだし」に相当する商品と位置づけています。ほんだしがかつおの風味を加える調味料なら、Masakoは鶏や牛の風味を加える調味料。味のイメージとしては、鶏がらスープの素やコンソメに近いと思います。
もう少し足すと、しょっぱくなる
便利なMasakoですが、塩味が結構あります。もう少しうま味がほしいと思って足すと、塩味も一緒に強くなる。気がつくと、しょっぱくなってしまいます。
特に、塩や醤油で先に味つけした料理にあとから加えると、しょっぱくなりやすいです。Masakoを先に入れて味を見て、足りなければ最後に塩で整える。このほうが失敗しにくいと思います。
食べ慣れたインドネシアの味
料理が違っても、Masakoを入れると同じ肉のだしと香辛料の風味が入ります。その風味が、普段こちらで食べている料理の味と重なるのだと思います。日本で、だしや醤油の香りがすると日本のご飯だなと感じるのと、少し似ています。
野菜炒めでも、ミーゴレンでも、ナシゴレンでも。少し加えると、食べ慣れたインドネシアの味になる。ただ、入れすぎるとしょっぱいので、そこは加減が必要です。
日本人の名前みたいな「まさこさん」。名前には日本を感じるのに、味はすっかりインドネシアです。