午前2時、マカッサルを出発。夜が明けると、そこはパプアだった
午前2時前、私はライオン・エアの機内に乗り込みました。
行き先は、インドネシア東部にあるパプア州の州都、ジャヤプラです。マカッサルからジャヤプラへ向かうJT798便でした。

この時間のマカッサル空港には、パプア方面へ向かう便が集中しています。ティミカ、メラウケ、ビアク、ナビレ、マノクワリ。出発案内板に並ぶ地名を眺めているだけで、これからインドネシアの東の果てへ向かうのだという実感が、少しずつ湧いてきました。
今回搭乗した機材は、ボーイング737-900ERです。
私の座席は32A。機体後方にある、非常口席でした。
前に座席がない、32A
ボーイング737-900ERには、機体中央部だけでなく後方にも非常口があります。32Aはその非常口のすぐ横にあり、前には座席がありません。

そのため、足元のスペースがかなり広く取られています。
深夜便では、少しでも足を伸ばせるかどうかで、翌朝の疲れ方がまったく違ってきます。座席そのものは一般的なエコノミークラスの仕様ですが、前に誰も座っていないというだけで、ずいぶん楽でした。
ただし非常口席ですので、緊急時には乗務員の指示に従い、脱出のサポートをする役割があります。離陸前には客室乗務員から、その役割についてあらためて確認がありました。
窓の外は、まだ真っ暗でした。
午前2時過ぎ、機体はマカッサルの滑走路を離れました。

1時間ほど眠る
夜行便とはいえ、ずっと眠れたわけではありません。
それでも、足を伸ばせたこともあり、1時間ほどは眠れたと思います。
目を覚まして窓の外を見ると、いつの間にか夜が明け始めていました。
暗かった空の端に、細いオレンジ色の光が見えます。少しずつ空が青くなり、雲の輪郭がはっきりしてきました。
つい先ほどまで、深夜のマカッサル空港にいたはずなのに、窓の外には朝の景色が広がっています。
インドネシアは、東西に長い国です。
マカッサルとジャヤプラには1時間の時差があります。ジャヤプラは日本と同じ時間です。
時計を1時間進めると、日本へ少し近づいたような気がしました。
日本と同じ時刻で過ごすインドネシアは、今回が初めてでした。
雲の下に現れたパプア

ジャヤプラに近づくにつれて、雲の切れ間から山々が見えてきました。
深い緑に覆われた山が連なり、その間に朝の雲がかかっています。
ジャワやスラウェシで見てきた景色とは、少し違いました。建物よりも、山と森が先に目に入ります。
「パプアに来た」
飛行機の窓から地上を見て、ようやく実感が湧いてきました。
インドネシアに住み始めて、もうすぐ5年。仕事でいろいろな島を訪れてきましたが、パプアは今回が初めてです。
同じインドネシアでも、マカッサルからは遠い。
時差が変わり、窓の下の景色も変わりました。
初めてのジャヤプラへ
飛行機は、朝のセンタニ空港に着陸しました。ジャヤプラの玄関口となる空港です。
深夜のマカッサルを出発し、機内で少し眠る。目を覚ますと、窓の外にはパプアの朝が広がっていました。
時計を見ると、日本と同じ時刻です。
こうして私は、初めてパプアの地に降り立ちました。
