マカッサル発!スラウェシ鉄道の最新ダイヤと乗り方・チケット購入法

Indonesia Makassar

インドネシア南スラウェシ州に誕生した「スラウェシ鉄道(Kereta Api Sulawesi Selatan)」。マカッサル市近郊のMandai駅から北のGarongkong駅まで約85kmを結ぶ路線で、2024年から試験運行が本格化しました。車窓から眺めるのどかな田園やカルスト地形の絶景が魅力ですが、利用には注意点があります。

特に大きなポイントは、オンライン予約ができず駅の窓口で事前購入が必要なこと、そして1日2往復のみのダイヤという点。思い立ったらすぐ乗れる鉄道ではないため、計画的に動く必要があります。この記事では、そんなスラウェシ鉄道の現状を詳しくお伝えします。

スラウェシ鉄道の基本情報と特徴

  • 運行区間:Mandai(マカッサル空港の北)〜Garongkong
  • 距離:約85km
  • 所要時間:片道約1時間40分
  • 停車駅:Mandai、Maros、Rammang-Rammang、Pangkajene、Labakkang、Ma’rang、Mandalle、Tenete Rilau、Barru、Garongkong、(mangilu)
  • 最高速度:80km/h

マカッサルから北に向かって走るこの鉄道は、空港エリアを越えて内陸と海沿いの両方を通るため、車窓がとても変化に富んでいます。空港を横目に出発した後は田園地帯が広がり、途中には石灰岩のカルスト地形で有名な**Rammang-Rammang(ラマンラマン)**も通過。美しい自然の景色が車窓を彩ります。

最新ダイヤ(2025年9月現在)

開通から1年が経過しましたが、運行本数は1日わずか2往復のみ。1本の列車がGarongkongで折り返すスタイルです。

北上列車:Mandai → Garongkong

KA Lontara 1       07:30 発 09:22 着

KA Lontara 3       12:35 発 14:27 着

南下列車:Garongkong → Mandai

KA Lontara 2        09:45 発 11:37 着

KA Lontara 4        17:40 発 19:32 着

💡 大切なポイント

午前便の07:30発に乗るとGarongkong到着は09:22。帰りは09:45発が唯一の午前中便です。午後の便は12:35発に乗ったら、帰りは17:40発までGarongkongで待つ必要があります。短時間で往復したいなら午前便がおすすめ。

チケットの購入方法と注意点

オンライン予約なし!窓口のみの販売

この鉄道の最大の注意点は、チケットのネット予約が一切できないこと。ジャワ島のようにスマホアプリ(KAI公式)から簡単に購入する仕組みはまだ整っていません。

利用者は必ず駅の窓口で直接チケットを購入する必要があります。

  • 販売開始:乗車7日前から
  • 販売場所:全有人駅(Mandai〜Garongkong)
  • 窓口営業時間:6:00〜16:00 WITA(中部インドネシア時間)

例えば、翌日の朝7:30発に乗りたい場合は前日までにMandai駅の窓口へ行き、パスポートなどの身分証を提示して購入します。当日朝でも買えますが、開場と同時に並ぶ人も多く、特に週末は窓口が混雑しやすいので注意が必要です。

また、3両編成と小規模なため座席数が限られており、最悪2時間近く立ちっぱなしになることもあります。座席は自由席です。

必要なもの

身分証(KTPまたはパスポート)3歳以上の子どもはチケットが必要

支払い方法

現金または QRIS(QRコード決済)対応

QRISが使えない場合もあるため、小額の現金を用意しておくと安心です。

旅行者の実感

思いつきで乗ろうとすると「オンライン予約がない」「窓口が朝しか開いていない」という壁にぶつかります。特に外国人旅行者にはかなりハードルが高い印象です。

運賃

運賃は距離によって変動しますが、非常にリーズナブルです。

短距離(Maros〜Rammang-Rammangなど):Rp 5,000

長距離(Mandai〜Garongkong含む):Rp 10,000

日本円にすると100円未満で、地域住民の足として使いやすい価格設定になっています。

ただし本数が少なく安いこともあり、車内は常に混雑気味です。

車内の雰囲気

冷房がしっかり効いており、シートも新しく快適です。ジャワ島の特急列車ほど豪華ではないものの、ローカル鉄道としては十分清潔感があります。車内販売は基本的になく、飲食は禁止されているので注意しましょう。

車窓の魅力

Mandaiを出発するとすぐに空港をかすめ、やがて広がるのどかな田園地帯。Marosを過ぎると有名なカルスト地形の岩山が現れ、Rammang-Rammang付近は特に写真映えする絶景ポイントです。

利用時の注意点・コツ

計画的にチケットを確保

本数が1日2往復だけなので、特に午前便を逃すと帰りの選択肢が限られます。前日までに購入しておくのが鉄則。当日に買う場合は6時前から並ぶのがおすすめ。

窓口の営業時間に注意

窓口は6:00〜16:00まで。朝の列車に当日乗るつもりなら、早めの行動が必要です。

帰りの時刻を先に確認

午後便で北上すると、Garongkongで帰りまで3時間以上待つことになります。予定を立てる際には必ず復路の時刻をチェックしましょう。

まとめ

スラウェシ鉄道は、マカッサルから北への小旅行を楽しむのに最適な新交通手段。まだ運行本数は少なく、オンライン予約ができないなど使い勝手には課題がありますが、片道わずか100円で約2時間の旅が楽しめるのは大きな魅力です。ただし、1日2往復・窓口購入のみという条件を理解したうえで、時間に余裕を持って計画を立てることが必要です。旅行や観光の新しい選択肢として、事前の準備をしっかり整えて体験してみてください。

 

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