なぜインドネシアは屋台だらけなのか?どこでも商売できる国のリアル
インドネシアの街を歩いていると、あることに気づきます。
それは、とにかく屋台が多いということです。
道路脇、住宅街の前、オフィス街の一角、ショッピングモールの外。
どこにでも屋台があります。
ナシゴレン、ミーゴレン、サテ、バクソ、ソト。
料理の種類も非常に豊富です。
そして何より驚くのは、その価格です。
一食1万〜2万ルピア、つまり100円〜200円程度。
日本では考えられない価格で食事ができます。
では、なぜインドネシアはここまで屋台だらけなのでしょうか。
それは単なる食文化ではありません。
この国の経済構造そのものが、屋台を生み出しているのです。
屋台は「どこでもできるビジネス」
インドネシアの屋台の特徴は、固定された店舗だけではないことです。
・道路に露店を出す
・歩道に簡易テントを張る
・屋台車で移動販売する
さらに日曜日になると、ジャカルタやマカッサルでは
カーフリーデー(CFD)
が開催され、多くの人が道路にテントを出して商売を始めます。
飲み物、軽食、洋服、小物まで、まるで巨大な青空市場のようになります。
つまりインドネシアでは
「場所があれば、そこが店になる」
という感覚なのです。
この柔軟さが、屋台文化をさらに広げています。
参入ハードルが圧倒的に低い
屋台が多い理由の一つは、ビジネスとしての始めやすさです。
会社を作るとなると
・許認可
・資金
・手続き
が必要ですが、屋台は違います。
・コンロ
・鍋
・テーブル
があれば、すぐに始められます。
初期投資も数十万〜数百万ルピア程度。
つまり屋台は
最もハードルが低いビジネス
なのです。
「雇われない働き方」が当たり前
インドネシアでは、安定した会社に就職できる人は限られています。
特に地方では
・雇用が少ない
・給与が低い
・正社員が少ない
という現実があります。
そのため多くの人が
自分で稼ぐ
という選択をします。
その中で最も現実的なのが屋台です。
つまり屋台は
仕事であり、生活そのもの
なのです。
インドネシアはインフォーマル経済の国
インドネシアの経済を語る上で欠かせないのが
インフォーマル経済(非公式経済)です。
屋台、露店、個人商売。
こうした小規模ビジネスが、国全体の経済を支えています。
税務登録をしていないケースも多く、
日本のような「企業中心の経済」とは大きく違います。
しかしこの仕組みがあるからこそ
・仕事が生まれ
・生活が成り立ち
・街に活気が生まれる
という側面もあります。

QRISが屋台を変えた
そして最近、屋台文化をさらに進化させているのが
QR決済(QRIS)です。
以前は屋台といえば現金が当たり前でしたが、
今では多くの屋台でQRコードが置かれています。
スマホでQRコードを読み取れば、その場で支払いが完了します。
・現金を持たなくていい
・お釣りが不要
・会計が早い
というメリットがあり、非常に便利です。
つまりインドネシアでは
超アナログな屋台と、最先端のデジタル決済が共存している
のです。
これは日本よりも進んでいると感じる場面もあります。
屋台は「効率的なビジネスモデル」
屋台は小さな商売に見えますが、実は非常に合理的です。
・メニューが少ない
・回転が早い
・固定費が低い
さらに
・家族経営
・人件費が低い
・現金(またはQR)商売
という構造で、無駄がありません。
一見すると非効率に見える社会の中で、
屋台だけは非常に洗練されたビジネスでもあります。
屋台だらけの国のリアル
バイクが街を埋め尽くし、
屋台がどこにでもある。
さらに、どこでも商売ができて、
支払いはQRで完結する。
この一見カオスな光景の中に、
インドネシアの本質があります。
それは
・制度に頼らない強さ
・柔軟に生きる力
・自分で仕事を作る文化
です。
なぜインドネシアは世界一おもしろいのか
インドネシアは、整った国ではありません。
しかしだからこそ
・どこでも商売ができる
・誰でもチャンスがある
・変化が速い
そんな社会が生まれています。
屋台があふれる街を見ていると、まだまだ成長していく国だなと感じるのです。