【中部ジャワ・ジェパラ】チーク材の一棟貸しコテージと木のぬくもり

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スマランから、木工の町ジェパラへ。伝統工芸の香る「Harum Manis Cottages」へ宿泊。チーク材に囲まれた温もりある一棟貸しコテージで、自然とアートに癒される贅沢な時間を過ごしました。ものづくりの町・ジェパラで感じた静寂と木のぬくもりをお伝えします。

ジェパラへ移動

スマランのコタ・ラマにある Sego Bancakan で心温まるジャワ料理を楽しんだ後、いよいよ最終目的地、ジェパラへ向かいます。スマラン旧市街から北へ、およそ65km。車での移動距離はそれほどではないものの、実はこの区間、スムーズにたどり着けるとは限りません。

というのも、スマランからジェパラに向かう幹線道路は、ジャワ島北岸の低地を通過しており、毎年のように洪水被害が発生するエリアでもあるのです。

洪水のリスクが常につきまとうルート

この一帯は、ジャワ島を代表する大河のひとつ「スンガイ・スレンタン川」やその支流が多く流れるデルタ地帯。雨季にはこれらの川が氾濫しやすく、特にスマラン市北部からデマック県、クドゥス県にかけての区間では、排水が追いつかず冠水することがしばしばあります。

さらに、海抜が非常に低い地域であることから、潮の満ち引きによる海水の逆流や、都市化による地盤沈下といった複合的な要因も重なり、慢性的な浸水問題が起きています。この日も例外ではなく、いくつかのエリアでは道路に水が溜まり、トラックが立ち往生している様子が見受けられました。

高速道路の恩恵でスムーズな移動に

しかし今回の移動は、予想に反して非常にスムーズでした。というのも、スマランとジェパラの間には新たに整備された高速道路(Semarang–Demak Toll Road)が開通しており、洪水の多い低地帯をうまく迂回することができたからです。

おかげで、通常なら3時間以上かかるところを、約2時間でジェパラ市内に到着。非常に快適なドライブとなりました。

道中、窓の外には田園風景が広がり、ところどころに見える木工所や家具工場が、ジェパラという町の特性を静かに物語ってくれます。“木の都”ジェパラにたどり着きます。

自然に包まれたコテージ

今回宿泊するのは、ジェパラ市街地から少し離れた静かな住宅エリアにあるHarum Manis Cottages。ここは、ジェパラの伝統工芸である木彫と、自然との共生をテーマに作られた一棟貸しの宿泊施設です。

入口には手彫りの木製看板が掲げられ、ジャワ風の石畳とトロピカルな植栽が美しく整えられています。門をくぐると、敷地内には数棟のチーク材を使った独立型コテージが点在し、緑と木に包まれた穏やかな空間が広がっていました。

木の香りに包まれる上質な空間

今回泊まったのは、広々とした1棟貸しのプライベートコテージ。室内には4つのベッドがあり、グループや家族での滞在にもぴったりです。扉を開けると、床・壁・天井まですべてが温かみのあるチーク材で構成された空間が迎えてくれます。

手入れの行き届いた木材のつや、やさしい木の香り、そして窓から差し込む自然光、どれを取っても、都市のホテルでは味わえない豊かさに満ちています。

ベッドにはふんわりとした白い蚊帳がかけられ、天井ではシーリングファンが静かに回り、心地よい空気を循環させてくれます。照明はやわらかく控えめで、夜には自然と眠りに誘われるような落ち着いた雰囲気です。

素朴さと快適さの両立

また、コテージには専用のテラスもあり、ローチェアと小さなテーブルに腰かけて、小川のせせらぎや木々のそよぎを感じながら過ごすことができます。まさに、“何もしない贅沢”を味わえる場所です。

伝統工芸とアート

Harum Manis Cottages を運営しているのは、地元で家具制作を営む職人一家。敷地内には小さなギャラリーも併設されており、ジェパラの木工芸や彫刻作品を間近で見ることができます。販売も行われており、手作りの家具や小物に触れることで、町の文化と職人技を体感できます。

この町の文化・技術・美意識に触れながら、暮らすように過ごす、そんな旅のかたちを体験できる、特別な空間です。ジェパラという町が持つ“ものづくり”の本質を、これから数日かけてじっくりと肌で感じていきたいと思います。

Harum Manis Cottages

 

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