出国前の儀式「JALカレー」 — サクララウンジで食べる最後の一皿
インドネシア渡航の始まりには、私にとって欠かせない小さな儀式があります。それは、出発前にJALサクララウンジで「JAL特製オリジナルビーフカレー」を食べることです。このカレーを口にすると、いよいよインドネシア行きが始まるという高揚感が込み上げてきます。
サクララウンジへのアプローチ
国際線ターミナルでの手続きを終えると、案内に従ってラウンジエリアへ向かいます。JALサクララウンジの入口は、鶴丸ロゴと落ち着いた照明が印象的な上品な空間です。足を踏み入れた瞬間、旅立ち前の喧騒が一気に消え、穏やかで洗練された時間が流れます。広いフロアは2層構造になっており、上階には大きな窓から滑走路を一望できる席が、下階にはソファエリアや落ち着いたラウンジチェアが並んでいます。近年はラウンジ内が混雑することも増え、以前のような静けさを感じにくい場面もありますが、それでもこの出発前の儀式を欠かす気にはなれません。
「JAL特製ビーフカレー」
サクララウンジを訪れたら、まず味わいたいのが名物の「JAL特製オリジナルビーフカレー」です。2010年の登場以来、牛肉の旨味とスパイスの香り、そして野菜の甘みが見事に調和し、利用者の声を反映しながら進化を続けてきました。今や不動の人気メニューとなっています。
私の場合、まず黒い器に白いご飯を少なめに盛り、カレールーをご飯の片側にたっぷりかけます。
カウンターに並ぶ福神漬けやらっきょうを添え、さらにサラダや小鉢を組み合わせれば、自分好みのワンプレートが完成します。大ぶりの牛肉はじっくりと煮込まれて柔らかく、濃厚なルーと絶妙に絡み合います。付け合わせの福神漬けやらっきょうが程よいアクセントとなり、一口ごとに「日本の味」をしっかりと堪能できます。
滑走路ビューと旅立ちの高揚感
カレーを食べ終え、ドリンクを片手にゆったりと飛行機を眺める時間は、忙しい日常を離れ、旅人としての自分を取り戻す大切なひとときです。ラウンジの窓際席に座ると、JAL機が整然と並ぶ滑走路が目の前に広がります。赤い鶴丸の尾翼を眺めていると、これから始まる旅への期待がますます高まります。
海外の空港ラウンジや機内食ではなかなか味わえない、日本ならではの心地よい味わいに、思わず「これを食べずに出国できるだろうか」と感じてしまいます。私のお気に入りは、カレーと共にいただく冷えたスパークリングワインです。濃厚なカレーの後味を爽やかにリセットしてくれる一杯は、フライト前の時間をより特別なものにしてくれます。
「カレーを食べなければ出国できない」
このフレーズは冗談のように聞こえるかもしれませんが、旅慣れた人たちの間では共感を呼ぶ言葉です。サクララウンジのカレーは、単なる食事ではなく、日本から世界へ旅立つ前の心を整える儀式のような存在となっています。出発前に味わう一皿は、日常から旅人としての自分へと切り替えるスイッチであり、ラウンジでしか体験できない特別な味わいがあります。
旅行の始まりに温かいカレーを食べることで、旅がより豊かなものになります。私にとって日本出国の儀式は、これからも変わることはありません。次にこのラウンジを訪れる日が来たら、またあのビーフカレーを一口頬張る瞬間を楽しみにしています。
まとめ
JALサクララウンジで過ごす時間は、出発前の緊張や慌ただしさを忘れさせてくれる贅沢な体験です。中でも「JAL特製オリジナルビーフカレー」は、味わうだけで日本の味と温もりを感じさせてくれます。これを食べることで、「いよいよインドネシア渡航が始まる」という実感が湧き、心地よい余韻とともにゲートへ向かうことができます。
