ジャカルタの夜にコブラを喰らう!マンガブサール通りで体験する衝撃の生血とサテ
インドネシア・ジャカルタの夜。喧騒とネオンに包まれた「マンガブサール通り」は、地元の人々も観光客も足を止める魅惑の屋台街です。その中でも異彩を放つのが、伝統薬とされる「コブラ」を扱う屋台。今回は、老舗的存在として知られる『Michelle/Marchella』にて、コブラの血と肉を味わってきました。なんと店主は気さくなおばちゃん。地元の常連からも厚い信頼を寄せられるその姿に、安心感を抱きつつ驚愕の夜が幕を開けました。
ここはどんなお店?

屋台の正面には、赤と黄色の目を引く幕。「PENGOBATAN TRADISIONAL(伝統療法)」と大きく掲げられ、皮膚病の治療に効果があるとされる数々の動物性素材の名前が並んでいますが、メインはコブラの血・胆汁(empedu)、コブラの肉を使ったサテです。
おばちゃんの存在が安心をくれる

注文を受けてくれたのは、店を切り盛りするおばちゃん。商売っ気は控えめで、言葉も穏やか。この界隈で長く営業してきた信頼の厚さを感じました。実は今回が2回目の挑戦なので、信頼できるおばちゃんのコブラ捌きをじっくり観察することができました。

目の前でさばかれるコブラ

注文後、ケージから取り出されたコブラは、店主の手で素早く処理されていきます。首を落とすと、コップへと真っ赤な血が滴っていきます。この血はお酒とともに提供され、「体力回復」「滋養強壮」に効くと信じられています。


コブラの神経を入れて、軽く混ぜます。

グラスを前に一瞬たじろぎながらも、一気に飲み干すと、血の生々しさよりも酒の香りが強く、意外にも飲みやすい味。熱帯の空気の中で、身体がポカポカと温まるような感覚が残りました。
コブラのサテは、旨味がぎゅっと凝縮

続いて提供されたのが、メインディッシュの「サテ・コブラ」。

炭火でじっくりと焼き上げられたコブラの肉は、表面が香ばしく、中は弾力のある歯応え。鶏肉に近いが、よりワイルドで、淡泊ながらも脂のうまみが感じられます。特製の甘いソースがよく絡み、思わずもう一本…と箸が進みます。タレの甘辛さと香ばしさが絶妙で、初めてとは思えないほどクセになる味わいでした。

お値段は?
今回の「血+サテ」セットは、20万ルピア(約2,000円)。観光体験としては高く感じるかもしれませんが、インパクト、希少性、そして丁寧な接客を含めれば十分納得できる価格です。宗教上の理由や衛生的なリスクから万人には勧められないものの、「一生に一度は」と思わせる体験になることは間違いありません。
ジャカルタの“生きた文化”を味わう夜
コブラを食べるというなかなか想像がつかない体験は、目の前で命が食へと変わる瞬間に立ち会うことから始まります。Michelle/Marchellaの屋台は、ただのエキゾチックグルメではなく、命を扱う誠実さと地元文化への尊敬が感じられる場所でした。優しいおばちゃんの笑顔に導かれ、勇気を出して一歩踏み出したことで、得難い思い出と味に出会うことができました。あなたもジャカルタを訪れたら、この“夜の冒険”にチャレンジしてみませんか?
アクセス情報と店舗詳細
屋台名:Michelle/Marchella(伝統療法・コブラ屋台)
場所:ジャカルタ・マンガブサール通り(Jl. Mangga Besar)
営業時間:おおよそ夕方17時~深夜1~2時ごろまで
目印:赤黄の幕に大きく「PENGOBATAN TRADISIONAL」と書かれた屋台、中央にコブラのイラスト

屋台の場所はこの辺りです
連絡先:Tel. 0877 7172 2907(Hj. Umiyatiさん)