【タナ・トラジャ渡航】世界でも類を見ないトラジャ族の墓とその背景

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トラジャ族と言えば、その葬式と墓にかける時間とコストが非常に特徴的です。彼らはどうしてそんなにも豪勢な葬式を行い、際立った場所に墓を築くのでしょうか。今回はその理由とトラジャ族の墓の特徴を詳しく解説します。

特異な墓のスタイル

トラジャの墓は大きく分けて三つのスタイルに分類されます。

  • 独立した小屋型の廟 — 新しいものが多く、特定の人や家族のために作られます。
  • 崖に穿た四角い墓 — このタイプの墓は崖を利用して造られます。
  • 岩壁や洞窟に棺を安置する墓 — 空に近い場所に安置することで、死者が天に近づくという信仰が反映されています。

トラジャ族は一般的には地中に遺体を埋めることはせず、岩壁や高い場所を墓として利用します。これは、土の中を不浄と見做し、天に近い岩壁の中が理想的だと考えるためです。

レモの岩窟墓

トラジャで最も有名な墓地としてレモの岩窟墓があります。観光ポスターにもよく使われるこの墓地は、無数のタウタウ人形が並ぶ岩壁で知られています。穴は約1メートル四方、奥行き3メートルほどあり、新たな埋葬の際には古い遺体が垂直に掘られた縦穴に落とされます。

風葬 自然への回帰

トラジャ族の葬儀は基本的に風葬と呼ばれる方法が取られます。これは遺体を埋めず、風化させて自然に還す方法です。崖や洞窟に置かれた遺体は自然に腐敗し、時が来たら骨を洗い、納骨します。この方法は土地を守り、自然との共生を重視するトラジャ族の環境観が表れています。

ロンダの墓

ロンダ村にあるロンダの墓は、自然の埋葬洞窟を利用しています。洞窟内には棺だけでなく人骨も見られるため、閲覧には注意が必要です。

身代わり人形 タウタウ

トラジャ族の墓にはタウタウと呼ばれる身代わり人形が置かれます。これらは故人をモデルにした木製の人形で、専門の人形師によって作られます。タウタウは墓を守る存在とされ、富裕層や有力者の墓に多く見られます。

まとめ

トラジャ族の葬儀と墓はその独特の死生観からくるもので、”死ぬために生きている”という観点から非常に豪勢なものとなっています。トラジャ族の文化は、死後の世界への深い信仰と自然への敬意が見て取れるものであり、その葬儀と墓の形状にもそれが色濃く表れています。

 

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