マカッサルの道路を守る?!交通整理屋パオガ
マカッサルの街角で、交通整理をする人々、通称「パオガ(Pak Ogah)」に出会うことがあります。彼らは、日々、交差点や狭い路地で車やバイクの誘導をしており、この街にとって欠かせない存在です。
パオガとは?
パオガとは、渋滞している交差点で車を整理・誘導し、謝礼を受け取る人たちのことです。彼らはスムーズな交通の流れを助けます。「パオガ」という名前は、インドネシアの子供向け番組「Unyil」のキャラクターから来ています。元々は「ウザいおじさん」という意味ですが、今では彼らを指す愛称として使われています。
彼らの多くはボランティアではなく、この仕事を通して生計を立てています。身一つで大量の車やバイクの真ん中に立つわけで、交通事故と隣り合わせの危険極まりない仕事です。彼らの動きは迅速で、笛を鳴らしながらキビキビとした動作で指示を出します。交差点を掻き分けるように車やバイクを誘導し、お礼として500~1,000ルピアの小銭を受け取ることもあります。各々縄張りがあり、チリも積もればと言いますが、彼らの収入は1日で20万ルピア、1ヶ月で5~6ジュタルピア(約5~6万円)にもなるそうです。
社会的役割と問題点
パオガはただ交通を誘導するだけでなく、深刻な交通問題に対処しています。彼らは事故と隣り合わせの危険な状況で、街の平和と秩序を保っているのです。
しかし、このシステムには問題点も存在します。一部ではパオガの存在が逆に交通渋滞を引き起こしているとの指摘もあります。マカッサル市地方政府規則では、彼らへのお金の提供が禁止されており、社会問題としても取り上げられています。
しかし、車社会で慢性的な交通渋滞が発生する場所には、交差点やUターンポイント、店舗の駐車場の前、離合が困難な狭い路地など、至るところに彼らがおり、車の誘導をテキパキと行っています。これだけの大都会であれば、本来道路はもっと整備されているべきだし、信号ももっと必要だと思われます。
交通整理屋としての彼らの活動は、都市文明の中で重要な役割を果たしています。日本のような高度文明社会と比べると、マカッサルの交通システムにはまだ改善の余地があることが明らかです。しかし、パオガたちはそれぞれの方法で街を支えているとも言えます。
まとめ
マカッサル市のパオガたちは、交通整理屋として日々、厳しい環境の中で街の安全と流れを守っています。彼らの存在は、都市の機能と文化に深く根ざしており、その重要性と課題を理解することが、これからの都市開発において重要な鍵となるでしょう。
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