衝撃。インドネシアは世界最大のカフェ大国だった!46万店が生む“ノンクロン経済”の正体
中国でもアメリカでもありません。
世界最多46万店のコーヒーショップを持つのは、なんとインドネシアでした。
私はマカッサルで暮らしていますが、この数字を初めて見たとき、正直に言って二度見しました。
インドネシア国内のコーヒーショップ総数 461,991店。
「多い」とは感じていました。
しかし、“世界一”とは思っていませんでした。
2位の中国が約19万店。
3位のアメリカが約14万店。
桁が違います。
今日はこの現象を、単なるデータの紹介ではなく、現地で暮らす一人としての実感とともに掘り下げてみたいと思います。
マカッサルのカフェの風景
マカッサルのどの小道を歩いても、必ずワルン・コピ(コーヒー屋台)があります。
小さなプラスチック椅子。
湯気の立つ甘いロブスタコーヒー。
すでに数人のおじさんたちが談笑しています。
それは「いつもの一杯」を飲みに来ているというよりも、
そこにいる時間そのものを楽しんでいるのです。
これが、インドネシアの「Nongkrong(ノンクロン)」文化です。

Nongkrongとは何か
Nongkrongは直訳すると、
・目的なく集まる
・のんびり話す
・ただ一緒にいる
という意味です。
日本では「待ち合わせ」や「打ち合わせ」など、何かしらの目的があります。
しかしここでは、目的がないことが目的です。
昼間は学生がノートPCを開き、
夕方はビジネスマンが商談し、
夜は若者が写真を撮りながら語り合う。
マカッサルのカフェには、常に誰かがいます。
私はこれを“社会インフラ”だと感じています。
46万店の正体
この数字の凄さは、「高級カフェが多い」という話ではありません。
46万店の中身は実に多様です。
・路上のワルン・コピ
・小さなテイクアウト専門店
・地元急成長チェーン(Kopi Kenangan、Janji Jiwaなど)
・スペシャルティ専門店
・自宅ベースのデリバリー店舗
マカッサルでも、1杯5,000ルピア(約50円)から、おしゃれなカフェでは60,000ルピアまであります。
驚くのは、これらが競争というより共存していることです。
高級店も屋台も、同じ“コーヒー文化”の中にある。
日本では価格帯で分断されがちですが、インドネシアでは階層を超えて混ざり合っています。
デジタル革命が起こしたこと
もう一つ見逃せないのが、GojekやGrabの存在です。
インドネシアでは、
・店舗がなくても開業できる
・キッチンだけでビジネスが成立する
・アプリ登録で「店」として認識される
つまり、参入障壁が極端に低いのです。
OpenStreetMapのPOI登録も含め、「見える店」が爆発的に増えました。
これは単なるカフェブームではありません。
デジタル民主化による起業爆発だと私は感じています。
若者文化としてのコーヒー
ここ数年の主役は「エス・コピ・スス」。
パームシュガー入りの甘いアイスコーヒーです。
甘い。
映える。
写真を撮る。
SNSに上げる。
コーヒーは嗜好品から、アイデンティティへと変わりました。
実際、インドネシアの消費量は2020/21年445万袋から2025年には480万袋へ増加。
今や世界第5位の消費国です。
かつては「輸出用作物」だったコーヒーが、今は国内でどんどん消費されています。
これは農家にとっても大きな意味があります。
生産国であり、消費国であるという強さ
インドネシアは世界第4位の生産国でありながら、世界第5位の消費国でもあります。
多くの生産国は輸出依存です。
しかしインドネシアは自国で飲む。
「自国の豆を自国で楽しむ文化」が根付いています。
私はこれを非常に健全だと感じています。
外貨を稼ぐだけでなく、国内市場が強いということは、経済の土台が厚いということです。
これは“コーヒーの話”ではない
Nongkrong文化。
デジタル起業。
若者消費。
経済成長。
これらが同時に動いた結果が、46万店です。
つまりこれは、社会構造の話です。
人が集まり、
テクノロジーが後押しし、
若者が拡散する。
その交差点にコーヒーがあっただけです。

私がこの国で感じる未来
朝5時の屋台。
昼の学生カフェ。
夜中まで満席の若者。
カフェは単なる飲食店ではありません。
人をつなぐ接着剤です。
そしてその接着剤の数が、世界最多になりました。
私はこの変化を、マカッサルという地方都市で日々目の当たりにしています。
インドネシアは単なるコーヒー生産国ではありません。
世界最大の「カフェ社会」です。
そして私は、そのど真ん中でビジネスをし、暮らしています。
この国の変化は、きっとまだ始まったばかりです。

【引用元・データソース】
本記事で紹介した世界のコーヒーショップ数ランキングは、以下の情報源をもとに整理しています。
📊 主要データソース
OpenStreetMap POI(Point of Interest)データベース
地図データとして世界中の店舗位置情報を収集(2025年11月時点スナップショット)
インドネシアスペシャルティコーヒー協会(SCAI)
Seasia.co記事にて引用
具体的な数字の出典
・インドネシア:461,991店(OpenStreetMap POI + SCAI発表)
・中国:約190,000店(複数のソーシャルメディア投稿引用)
・アメリカ:145,629店(Facebook投稿インフォグラフィック)
・ベトナム:132,294店(同上)
・韓国:約100,000店(同上)
追加参照元
Reuters Connect
https://www.reutersconnect.com
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