工場見学の翌日は“現場と街を感じる一日” 水産現場と地域文化を体感する1日モデルコース
水産業の中心地マカッサルでの工場見学後は、港の魚市場やサプライヤーを訪問し、
原料調達の現場を実地で確認。
昼は地元名物チョト・マカッサル、午後は「Bajiki」やCPIの99ドームを巡り、最後はトアルコ・トラジャコーヒーで振り返る、出張者に最適な視察ルートをご紹介します。
原料調達から文化理解までを1日に凝縮
インドネシア・マカッサルには、当社の工場視察で多くのお客さまが訪れます。せっかくマカッサルまで来られるなら、単なるビジネス視察で終わらせるのはもったいない。地元の漁業現場や市場を見て、街の空気を感じ、ローカルグルメや文化にも触れることで、“マカッサルという街そのもの”を体験してもらっています。
ここでは、弊社が実際にお客様をご案内していることの多い、工場見学翌日のおすすめルートをご紹介します。実際の原料がどのように水揚げされ、どんな人たちが関わっているのかを知り、最後はマカッサルらしい景色と味で締めくくる――そんな「仕事+文化体験」を組み合わせた1日のプランをご紹介します。
① マカッサル港の魚市場からスタート
朝は、マカッサル港近くの魚市場へ。夜明けとともに漁船が続々と港に戻り、獲れたての魚が並ぶ様子は圧巻です。活気あふれる市場では、地元の仲買人や加工業者が声を張り上げながら取引を行い、魚の相場や仕入れの流れをリアルに感じることができます。

ここでは、インドネシアで広く消費されているバンデン(ミルクフィッシュ)、刺身やすり身の原料にもなるテンギリ(サワラ)、そして高級魚として人気のスヌ(ハタ類)など、南スラウェシの海で獲れる魚が豊富に並びます。

写真を撮りながら歩くだけでも楽しく、「どの魚がどの地域に出荷されるのか」「価格は季節でどう変わるのか」など、現場でしか聞けない話を知ることができます。視察に来られたお客様からも、「実際に原料を見て取引のリアルを感じられた」と好評のスポットです。
② サプライヤー訪問 ― 品質を確認
市場見学の後は、マカッサル周辺のサプライヤー工場を訪問します。

ここでは、魚がどのように処理・選別され、保管・出荷されていくのかを間近でご覧いただけます。
現地スタッフが行う迅速な作業や、品質を維持するための温度管理など、

「どのように品質が守られているのか」を確認できる貴重な機会です。
また、仕入れ先との意見交換では、漁獲量の変動、原料価格の推移、世界需要の影響など、日本では得られない“現地の生きた情報”を共有できます。前日の工場視察で見た製品の背景にある“原料調達の現場”を知ることで、より深い理解と安心感を得ることができます。
③ マカッサル名物「チョト・マカッサル」で昼食
午前中の視察を終えたら、地元グルメで一息。

おすすめは、マカッサルのソウルフード「Coto Makassar(チョト・マカッサル)」です。
牛モツや肉をスパイスとピーナッツベースのスープで煮込んだ料理で、濃厚で香ばしい味わいが特徴。
添えられたハーブやフライドオニオンを加え、米をバナナの葉で包んだ「クトゥパット」と一緒に食べるのが定番スタイルです。食べ進めるうちにクセになる味で、多くの来訪者が「マカッサルで一番印象に残った料理」と話します。地元の人々の味を通して、マカッサルの食文化を体験していただけます。
④ ローカルブランド「Bajiki Store」でお土産探し
昼食後は、街の中心部にある人気ショップ**「Bajiki Store(バジキストア)」**へご案内します。

“Bajiki”とはマカッサル語で「いいね!」という意味。
地元の若者たちが立ち上げたアパレルブランドで、シンプルでおしゃれなTシャツ、キャップ、バッグなどが揃います。

内装はコンクリート壁を基調としたスタイリッシュな雰囲気で、ブランドロゴのデザインセンスも秀逸。視察の記念やお土産にぴったりな一枚が見つかるかもしれません。現地の若者カルチャーを肌で感じながら、マカッサルの新しい一面を垣間見ることができます。
⑤ CPIの99ドームモスクで写真タイム
午後は、マカッサルの名所「99ドームモスク(Masjid 99 Kubah)」へ。海沿いの再開発エリア「Center Point of Indonesia(CPI)」に位置し、カラフルなドームが幾何学的に並ぶ姿は圧巻です。近くで見ると、そのスケールと細部の美しさに驚かされます。

内部の天井も芸術的で、金曜礼拝の日以外は観光客も自由に見学可能。

海風を感じながら撮影する写真は、どれもマカッサルらしい一枚になります。
⑥ トアルコ・トラジャコーヒーで締めくくり
視察の最後は、マカッサル市内の「Toarco Toraja Coffee(トアルコ・トラジャコーヒー)」でひと休み。

日本のキーコーヒーが手がける直営ショップで、世界的にも高評価を受けるトラジャ産コーヒーを味わうことができます。おすすめは、ハンドドリップで丁寧に淹れた一杯。

深みと甘みのバランスが絶妙で、飲み終えたあとも香りが長く残ります。
ここでは自然と「今回の視察で感じたこと」「今後の展開」などを語り合う時間が生まれます。
市場の熱気、工場の活気、そして街の文化。それらが一杯のコーヒーとともに、静かに心の中で整理されていきます。視察の“まとめの場”としても、落ち着いた雰囲気のこのカフェは最適です。
⑦ 空港へ送迎

コーヒーを飲んだ後は、マカッサル空港へ。市内中心部から空港までは車でおよそ30〜40分。
こうして、2日間にわたる視察の行程が締めくくられます。
◆ モデルスケジュールまとめ
09:00 魚市場見学
10:30 サプライヤー訪問
12:00 昼食 Coto Makassar
13:00 ローカルブランド見学 Bajiki Store
13:30 観光 CPI 99ドームモスク
14:30 コーヒーブレイク&ミーティング Toarco Toraja Coffee
16:00 空港へ送迎
まとめ
マカッサルの魅力は、単なるビジネス都市ではなく、海とともに生きる人々の息づかいが街全体に感じられるところにあります。
魚市場の熱気、地元料理の香り、若者カルチャーの新しい風、そしてトラジャコーヒーの深い味わい。
この「2日目の過ごし方」は、視察の延長ではなく“現地を理解するための旅”そのもの。工場を見て終わりではなく、マカッサルという土地全体を体感する充実した一日となるでしょう。