バリでもジャカルタでもない日本人が知らない“マカッサルという選択”
私が日本の人に
「インドネシアに住んでいます」と言うと、
ほぼ必ずこう聞かれます。
「バリですか?」
あるいは
「ジャカルタですか?」
確かにこの二つの都市は、
日本人にとって最も有名なインドネシアの都市です。
観光ならバリ。
ビジネスならジャカルタ。
多くの人にとって、
インドネシアはこの二つの都市でイメージされているのだと思います。
しかし、私が暮らしているのは
そのどちらでもありません。
スラウェシ島南部の港町、マカッサルです。
日本ではまだあまり知られていない都市ですが、
私はこの街に5年暮らしています。
そして今では、
この街は「かなり住みやすい都市」だと感じています。
むしろ、生活という意味では
バリやジャカルタとは違った魅力を持つ街だと思っています。
初めてマカッサルに来たときの印象
私が初めてマカッサルに来たときの印象は、
正直に言うと少し意外なものでした。
それまでの私のイメージでは、
スラウェシ島というと
「かなり地方の都市」という印象でした。
ところが実際に来てみると、
思っていたよりもずっと都会だったのです。
大きなショッピングモールがあり、
レストランやカフェも多い。
街には活気があり、
人も多く、車やバイクが行き交っています。
「思ったより発展している」
それが最初の率直な感想でした。
そしてもう一つ、強く印象に残ったのが
海の美しさでした。
マカッサルは海に面した都市で、
街のすぐそばに海があります。
夕方になると、
海に沈む夕日がとてもきれいです。
初めてその景色を見たとき、
「この街は意外といい場所かもしれない」
と思ったのを覚えています。

実際に住んでわかったこと
街というものは、
短期滞在では本当の姿は見えてきません。
実際に住み始めて、
初めて見えてくるものがあります。
私がマカッサルに住んで一番感じたのは、
人の優しさでした。
インドネシアの人は基本的にフレンドリーですが、
スラウェシの人たちは特に人懐っこい印象があります。
街で出会う人、
仕事で関わる人、
近所の人。
みんなとても気さくで、
外国人である私にも普通に声をかけてくれます。
ビジネスをしていても、
多くの人に助けられてきました。
海外で生活するうえで、
「人が優しい」というのはとても大きな要素です。
この街で生活を続けられている理由の一つは、
間違いなくこの人の温かさだと思います。
もちろん大変なこともある
もちろん、
良いことばかりではありません。
マカッサルで生活していて
大変だと感じることもあります。
一番感じるのは
インフラの問題です。
例えば停電。
日本ではほとんど経験しませんが、
こちらでは時々起きます。
また、水道や通信なども
日本と同じレベルを期待すると
少し戸惑うこともあります。
日本の生活インフラが
いかに整っているかを
改めて実感する瞬間でもあります。
ただ、こうした不便さも
生活しているうちに慣れてきます。
そしてそれ以上に、
この街の魅力の方が大きいと感じています。
休日はサマロナ島へ
マカッサルに住んでいると、
週末の過ごし方も少し変わります。
私がよく行くのは
マカッサル沖にある小さな島、サマロナ島です。
港からボートで約15分。
それだけで、
まったく違う世界に到着します。
海は透明で、
島の周りにはサンゴ礁が広がっています。
観光客で混雑することもほとんどなく、
波の音だけが静かに聞こえる時間が流れています。
ガゼボに座って海を眺めたり、
少し泳いだり。
ただそれだけなのですが、
それがとても贅沢な時間に感じます。
バリのビーチは華やかで、
ビーチクラブやリゾートもたくさんあります。
でもサマロナ島の海には
それとは違う魅力があります。
観光地として作られた海ではなく、
昔からそこにある自然の海。
この距離感がとても心地よいのです。

観光地ではないという魅力
マカッサルは、
バリのような観光都市ではありません。
そのため、街全体が
観光客向けに作られているわけではありません。
良くも悪くも、
普通のインドネシアの都市です。
でも私は、
それがこの街の魅力だと思っています。
観光地ではないからこそ、
街は落ち着いています。
カフェもレストランも
地元の人たちが普通に生活している場所です。
観光客向けの派手な街ではありませんが、
その分、生活の空気があります。
海外で暮らすという意味では、
こうした街の方が居心地が良いと感じることもあります。
人との距離感がちょうどいい
もう一つ、マカッサルで感じるのは
人との距離感の心地よさです。
バリは世界的な観光地なので、
どうしても観光客との関係が中心になります。
ジャカルタは巨大都市なので、
人の数も多く、街のスピードも速い。
それに比べると、
マカッサルの空気は少しゆったりしています。
街で出会う人たちもフレンドリーですが、
押し付けがましい感じはありません。
適度な距離感があり、
それがとても自然なのです。
海外生活では、
こうした人との距離感が
意外と大事だと感じます。
「ちょうどいい都市」
バリでもない。
ジャカルタでもない。
マカッサルは、
その中間にある街です。
巨大都市ほど忙しくなく、
観光地ほど騒がしくない。
海があり、
都市の機能もあり、
人の温かさもある。
すべてが完璧というわけではありません。
インフラの問題など、不便なこともあります。
それでも、この街には
独特のバランスがあります。
私はそれを
「ちょうどいい都市」
だと思っています。
日本人がまだ知らない都市
日本では、マカッサルという都市は
まだほとんど知られていません。
しかしインドネシアには、
まだ日本人が知らない魅力的な都市がたくさんあります。
バリやジャカルタだけが
インドネシアではありません。
もしインドネシアで暮らす場所を考えるなら、
もう一つの選択肢として
「マカッサル」
という街もあります。
日本ではまだ知られていない都市ですが、
私はこの街に可能性を感じています。
インドネシアには、
まだ日本人が知らない魅力がたくさんあります。
マカッサルも、
その一つなのだと思います。
