なぜインドネシア人は時間にルーズなのか?“ゴム時間”文化の正体

Business Indonesia

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「10時に来てください」

そう伝えたのに、10時半を過ぎても来ない。

「会議は9時からです」

と言っていたのに、実際に始まったのは9時30分。

「今日中に送ります」

と言われたのに、結局翌日になる。

インドネシアで生活していると、こうした経験を何度もします。

最初の頃は正直かなり戸惑いました。

「なぜ時間を守らないのか?」

「どうして平気なのか?」

日本人にとって、“時間を守る”ことは当たり前です。

しかし、インドネシアには「Jam Karet(ジャム・カレット)」という有名な言葉があります。

直訳すると、“ゴム時間”。

つまり、時間が伸びたり縮んだりするという意味です。

もちろん、インドネシア人全員が時間にルーズというわけではありません。

ただ、日本とは「時間に対する考え方」が根本的に違うのです。

この記事では、マカッサルで生活しながら感じた、“ゴム時間文化”の正体について解説します。

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① インドネシアで有名な「Jam Karet」とは?

インドネシアで生活すると、必ず耳にする言葉があります。

それが、Jam Karet(ジャム・カレット)です。

Jam=時間

Karet=ゴム

つまり、「ゴムのように伸びる時間」という意味になります。

例えば、

・約束に少し遅れる

・開始時間が後ろにズレる

・予定変更が頻繁に起きる

こうしたことが日常的にあります。

面白いのは、本人たちもこの文化を自覚していることです。

遅れてきた時に、

「Jam Karetですね(笑)」

と冗談のように言うこともあります。

つまり、“時間が多少ズレる”ことが、ある程度社会の中で許容されているのです。

② 日本では「時間=信用」

日本人がなぜここまで時間に厳しいのか。

それは、時間=信用だからです。

・電車が数分遅れて謝罪

・会議の5分前には到着

・納期厳守

これが日本では当たり前です。

つまり、日本社会では、

「時間を守る人=信頼できる人」

という価値観があります。

そのため、日本人はインドネシアに来るとかなり混乱します。

「遅れているのに誰も怒っていない」

この空気が理解できないのです。

③ インドネシアでは「人間関係」が時間より優先される

一方、インドネシアでは、時間より人間関係が優先される場面が多いです。

例えば、誰かと話している最中に、

「もう時間だから失礼します」

と切り上げるより、会話を続ける方が自然だったりします。

つまり、“人との関係を壊さない”ことの方が重要なのです。

日本では、

時間を守ること=礼儀

ですが、インドネシアでは、

相手との空気感=礼儀

に近い感覚があります。

ここが大きな違いです。

④ 渋滞社会が“時間感覚”を変えた

インドネシア、特に都市部では渋滞が非常に深刻です。

ジャカルタはもちろん、マカッサルでも時間帯によっては大渋滞になります。

つまり、

「時間通りに行きたくても読めない」

のです。

日本のように、

電車が定刻で動く

道路が比較的安定している

という環境ではありません。

結果として、

「多少ズレるのは仕方ない」

という感覚が社会全体に広がっています。

これは個人の性格というより、インフラや都市構造の問題でもあるのです。

⑤ 南国特有の“ゆるさ”もある

インドネシアに住んで感じるのは、

「急ぎすぎない文化」

です。

暑い気候も関係しているのか、全体的にゆったりしています。

日本のように、

秒単位

効率重視

スピード重視

ではありません。

もちろんビジネスでは真剣ですが、日常生活では、

「そんなに急がなくても大丈夫」

という空気があります。

この“ゆるさ”が、良くも悪くもインドネシアらしさです。

⑥ なぜ誰も怒らないのか?

日本人が一番驚くのがここかもしれません。

遅れても、誰も怒らない。

例えば、

15分遅れ

30分遅れ

でも、

「まあ仕方ないね」

という反応が多い。

もちろん、重要なビジネスでは別ですが、日常ではかなり寛容です。

日本なら、

「遅れてすみません!」

となる場面でも、インドネシアではそこまで深刻にならない。

これは、

“時間のズレは誰にでも起きる”

という共通認識があるからです。

⑦ 日本人がストレスを感じやすい理由

日本人は、

予定通り

時間通り

正確

を重視します。

そのため、

・開始時間がズレる

・急な変更

・返事が曖昧

に非常にストレスを感じます。

私も最初はかなりイライラしました。

しかし、インドネシアで長く生活していると、少しずつ考え方が変わってきます。

「日本の常識をそのまま持ち込んでもうまくいかない」

ということに気づくのです。

⑧ インドネシアでうまくやるコツ

では、どうすればいいのか。

重要なのは、“余裕を持つこと”です。

例えば、

・会議は30分遅れる前提で考える

・前日確認をする

・当日も再確認する

・締切は少し前倒しで伝える

こうするだけでかなり楽になります。

そして、インドネシアで生活する中で、私なりのスタイルもできてきました。

それは、

「自分は時間通り、でも相手には余裕を持つ」

という考え方です。

私は基本的に、約束の時間よりかなり早めに到着するようにしています。

なぜなら、日本人は「時間に正確」という印象を持たれているからです。

実際、

「日本人は時間ぴったりですね」

と言われることも多いです。

そのため、自分側はしっかり準備しておく。

時間前には会議が始められる状態にしておく。

これは信頼につながります。

ただし、一方で重要なのが、

“予定を詰めすぎない”

ことです。

日本にいる感覚で、

10時 商談

11時 移動

13時 打ち合わせ

15時 訪問

18時 会食

のように細かく予定を入れると、インドネシアではかなり厳しいです。

なぜなら、インドネシアでは話が長くなるからです。

雑談から始まり、家族の話になり、食事になり、気づけば予定時間を超えている。

しかし、その雑談こそが関係構築だったりします。

日本人の感覚だと、

「そろそろ本題に…」

となりますが、インドネシアでは、その“前段階”が非常に重要なのです。

そのため、予定を詰め込みすぎると、

核心まで話が行かないまま、次の予定のために切り上げる

という場面が起きます。

これは非常にもったいない。

特にインドネシアでは、最後の雑談の中で本音が出ることも多いです。

だから最近の私の感覚では、

午前中に1件

午後に1件

夜に食事を絡めて1件

このくらいが限界だと思っています。

つまり、1日3つ程度。

日本人から見ると少なく感じるかもしれません。

しかし、インドネシアではそのくらい余裕を持った方が、結果的に良い関係が築けます。

インドネシアでは、“時間を埋める”よりも、

“関係を深める”

方が重要なのです。

⑨ それでもインドネシアが嫌いになれない理由

正直、日本人からすると不便です。

時間通りに進まない。

予定が変わる。

急に待たされる。

しかし、不思議と嫌いになれない。

なぜか。

それを補うほど、人との距離が近いからです。

困った時に助けてくれる。

笑顔で接してくれる。

雑談で空気を和ませてくれる。

インドネシアは、“時間”より“人”を大切にしている国なのかもしれません。

まとめ

インドネシア人が時間にルーズと言われる背景には、

・Jam Karet文化

・人間関係重視

・渋滞社会

・南国特有の感覚

・時間より空気感を重視する価値観

があります。

日本では、

時間=信用

ですが、インドネシアでは、

関係=信用

に近い。

この違いを理解すると、インドネシアでの生活や仕事はかなり楽になります。

そして気づくのです。

この国は、“効率”よりも、“人とのつながり”を大切にしているのだと。

記事の最後
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