【インドネシア 】ヒジュラ暦新年を迎えました!

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2021年8月10日イスラム教で使用されるヒジュラ暦の1443年の正月となりました。イスラム教徒は、新年を迎えモスクなど教会に集まり合同礼拝が行われます。意外ですが、断食明けの大祭や、犠牲祭のような賑わった雰囲気はありません。

本日は、ヒジュラ暦についてお話したいと思います。

ヒジュラとは

ヒジュラとは日本語で「聖遷」と訳されていて、ムハンマドは信者を連れてメッカからメディナに活動の拠点を移動して移住したことを意味します。

ムハンマドはアッラーの天啓を受け、預言者として宗教活動を始めましたが、巡礼地としていたメッカでは迫害を受けていたため、数百人の信者とともにメッカから北400Kmの街メディナに逃避しました。

ヒジュラ暦はその年(西暦622年)を紀元とした暦となります。ムハンマドの没後7年目に2代目のカリフ・ウマル1世によって定められました。ムハンマドがメディナの郊外のクバーに到着したのは622年9月22日ですが、当時使用していたアラビア暦の1月1日にあたる622年7月16日は、ヒジュラ暦紀元元年1月1日となりました。

ヒジュラ暦は純粋太陰暦

ヒジュラ暦は世界で唯一の純粋太陰暦となります。元々アラビア半島ではユダヤ暦に学んだ太陰太陽暦を使用していました。季節がずれてしまうのを防ぐため、3年に一度13番目の閏月を入れて調整しています。

ヒジュラ暦は、1年を12ヶ月であることは太陰太陽暦と一緒ですが閏月を設けないことが、特徴となっています。

ヒジュラ暦の1年

月の満ち欠けの1周期は、1月で平均29.5日となることから、ヒジュラ暦のひと月は、偶数月が29日で、奇数月が30日で1年は354日となります。1年間は太陽暦の暦から11日少なくなります。毎年11日ずつ季節が太陽暦とずれていきます。それでも微妙に1年がずれてしまいますので、閏年が設けられ12月は本来であれば偶数月で29日ですが、1日閏日を追加して30日にして調整します。閏年は30年に11回あります。

季節を反映しないのが弱点

ヒジュラ暦は、太陽暦と違い1年間で約11日早くなっていき、約33年で元の季節に戻ります。
季節を反映しないので、農業関係の植え付けや会社の財務年度、学校など就学では不向きのため、現在はイスラム圏でも日本でも使用されているグレゴリオ暦が用いられています。

インドネシアは赤道に沿って群島が並んでいますので、1年中真夏で季節感がないのですが、仮に日本でヒジュラ暦が採用されていたら、今年のように1月が真夏ということになってしまいますね。

インドネシアでは本日が祝日

インドネシアでは本日8月11日は祝日となります。本来は、8月10日がヒジュラ新年祝う祝日となるはずですが、2021年は政府によって週中の水曜日に移動することで、集団での移動を少なくして感染を減らす取り組みとして実施されました。

 

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