【インドネシア】メッカ巡礼が難しくなっている!

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インドネシアのメッカ巡礼(ハッジ・大巡礼)が今年3年振りに復活します。しかしインドネシアの人口の約88%を占めるイスラム教徒にとって、イスラム教徒の宗教行事5行の一つである「ハジ(大巡礼)」が非常に難しくなっています。

ハッジとは

イスラム教には「信仰の告白(シャハーダ)」「礼拝(サラー)」「喜捨(ザカート)」「断食(サウム)」「巡礼(ハッジ)」という信仰の5つの柱があり、その中でも巡礼はムスリムにとって一生に一度の重要な義務となっています。巡礼後はハッジの名前が与えられ大変名誉な事となります。ハッジは、ヒジュラ歴(イスラム歴)第12月(巡礼月、ズー・アルヒッジャ)8日から10日に始まるメッカ巡礼となります。2022年は7月7日頃からスタートします。

ハッジの時期以外に行われるメッカ巡礼はウムラ(小巡礼)と言われています。ハッジの称号が与えられず義務を達成したとみなされるものではありませんが、ハッジより比較的費用面も安く抑えることができ、ウムラを行うムスリムも多くいます。

巡礼割り当て

イスラム教徒にとっては生涯に一度は行うべきとされるサウジアラビアの聖地メッカへの巡礼ですが、富裕層は何度も巡礼が可能であることに対して、一般のイスラム教徒にとっては少しずつ積立金をして何年もその順番待ちの後、ようやくメッカに向かうことができるようになります。

毎年ハッジ期間中に約200万人を迎えていますが、サウジアラビアでは各国に参加者割り当てを決めて受入をしています。しかし2020年と2021年は新型コロナ感染が広がり、外国からの巡礼を禁止し、サウジアラビア国民に限って巡礼を認めていました。2022年は、3年振りに外国からの受入を再開することになっています。

順番待ちは40年?

2022年のインドネシアのハッジ巡礼割り当ては、10万人となったようです。コロナ以前は21万人でしたが、半減してしまいました。しかも今回の10万人は、2020年に巡礼する予定であった人々の中から選ばれるそうです。コロナ以前でもハッジの巡礼待ち時間は平均22年とされていましたが、今回のコロナの影響や割り当て削減などの影響で40年以上になったと、インドネシアの宗教大臣が発表しています。

ハッジ巡礼費用は?

富裕層は除いて、一般のムスリムは銀行に貯金をしながら巡礼の順番を待ちます。インドネシア政府が航空賃や宿泊費などの巡礼滞在費用のパッケージ料金を毎年発表していて、2022年の料金は約4千万ルピア(約35万円)ほどになるようです。一般の人にとっては年収にあたる金額になります。インドネシアでは中間層が増えているとはいえ、簡単に手が届く金額ではありません。

いつ自分の順番がくるかわからない巡礼待ち時間も長いですが、費用面でもなかなか厳しいといえそうです。

 

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