世界2位の漁業大国インドネシア ― FAO統計が示す世界水産ランキングと日本の現状
世界の水産業は過去最大規模へ
国連食糧農業機関(FAO)が発表した最新統計によると、2024年の世界の漁業・養殖生産量は2億3484万トンとなりました。
これは前年から2.9%増加しており、世界の水産業は依然として拡大を続けています。
内訳を見ると
天然漁業
9323万トン(前年比1.5%増)
養殖
1億4161万トン(前年比3.8%増)
となっており、特に養殖の成長が顕著です。
ここ数十年、世界の水産業は大きく構造を変えてきました。かつては天然漁業が中心でしたが、現在では養殖の割合が急速に拡大しています。
人口増加に伴い魚の需要が増える一方、天然資源には限界があるため、養殖の重要性が高まっているのです。
世界の水産生産ランキング
FAOの統計による2024年の世界水産生産ランキングは次の通りです。
1位 中国 9552万トン
2位 インドネシア 2356万トン
3位 インド 1845万トン
4位 ベトナム 908万トン
5位 ペルー 588万トン
この順位は2023年から変わっていません。
中国は圧倒的な生産量で、2024年の水産生産量は
9552万トン
に達しています。
世界全体の約4割近くを中国が生産している計算になります。
その次に続くのがインドネシアです。
インドネシアは世界第2位の水産大国
インドネシアの水産生産量は
2023年:2320万トン
2024年:2356万トン
となり、前年比約2%増加しました。
つまりインドネシアは
世界第2位の水産生産国
の地位を維持しながら、さらに生産量を伸ばしています。
日本ではあまり知られていませんが、インドネシアは世界でも有数の海洋国家です。
この国は約1万7000以上の島から構成されており、海岸線の長さは世界でもトップクラスです。
さらに赤道をまたぐ巨大な海域を持ち、漁業資源も非常に豊富です。
インドネシアでは次のような水産資源が豊富に漁獲されています。
マグロ、エビ、カニ、イカ、タコ、海藻
特に近年は
エビ、海藻、マグロ
の輸出が伸びており、世界市場での存在感が高まっています。
インドネシア水産輸出は62億ドル
インドネシア海洋・水産省によると、
2025年の水産物輸出額は62億7000万ドル
となり、過去5年間で最高水準を記録しました。
主な輸出先は
アメリカ、中国、EU、日本
などです。
特にアメリカ向けはエビが中心で、インドネシアの水産輸出の大きな柱になっています。

日本の水産業は12位へ後退
一方、日本の水産業は厳しい状況が続いています。
2024年の日本の水産総生産量は
365万トンとなり、前年比で6%減少しました。
これにより、日本の世界ランキングは
11位 → 12位へと後退しました。
内訳を見ると
天然漁業
284万7416トン(前年比5%減)
養殖
80万2045トン(前年比9%減)
となっています。
特に養殖の減少幅が大きく、養殖の世界順位も
14位 → 15位
に下がりました。
かつて日本は世界有数の漁業大国でしたが、現在では生産量で見るとアジア諸国に大きく差をつけられている状況です。
インドネシアの海のポテンシャル
私は現在インドネシアで水産ビジネスに関わっていますが、現場で感じるのは
この国の海のポテンシャルの大きさです。
例えばインドネシア東部の海域では、まだ十分に活用されていない漁場が多く残っています。
また漁業人口も非常に多く、沿岸部では多くの人が漁業で生活しています。
もちろん課題もあります。
例えば
- コールドチェーンの不足
- 港湾インフラ
- 品質管理
- 流通
などです。
しかし、これらが改善されればインドネシアの水産業はさらに大きく成長する可能性があります。

海洋国家インドネシアの未来
世界の水産業は現在、
- 人口増加
- 食料需要の拡大
- 海洋資源管理
など大きな変化の中にあります。
その中で重要になるのが海洋資源を持つ国です。
インドネシアは
- 世界第2位の生産量
- 巨大な海域
- 豊富な資源
を持つ国です。
さらに流通や加工などのインフラが整備されれば、世界の水産市場の中でさらに重要な存在になる可能性があります。
実際に現場で水産業に関わっていると、この国の水産資源の大きさを実感する場面が多くあります。
今後、インドネシアの水産業がどこまで成長していくのか。非常に注目されるところです。