【インドネシア】ジャカルタの新スポット ブンダランHIバス停展望台に行く

Indonesia

ジャカルタの中心にあるグランドインドネシア、プラザインドネシアなどの高級モールがあるブンダランHIに新たな撮影スポットが誕生したということでやってきました。ジャカルタを象徴する場所に設置された撮影場所ですが賛否両論あるようです。

ブンダランHIとは

首都ジャカルタの中心地は何処と言われれば、多くの方がブンダランHIと答えるほど高級老舗ホテルとモールに囲まれた地域となります。ブンダラン(Bundaran)とはラウンドアバウト、環状交差点と言えばわかりやすいと思いますがロータリー型の円形道路が形成されています。

HIはホテルインドネシアの略で、このホテルはスカルノ初代大統領が作ったものです。米国のホテルに影響を受けたと言われていて、日本の戦後賠償金で建設したそうです。1962年のアジア競技大会の際は、スカルの大統領が国賓を招待した歴史的なホテルです。この建物自体は1993年に国家遺産として登録されています。2004~2009年にホテルが全面改装されて、ヨーロッパの高級ホテルが管理するケンピンスキーが管理することになりました。経営者が変わったの際に内装が全面改装されましたが、文化遺産なので外観は建設当時から変わっていない交差点の名前になる位ジャカルタでは由緒あるホテルです。2014年当時初めてインドネシアで宿泊したのは、ホテルインドネシアの対面にあるプルマンホテル(旧ニッコーホテル)でしたので思い出の地でもあります。

歓迎の塔

ブンダランHIの交差点の真ん中にそびえるのは、歓迎の塔(Selamat Datang Monument)と呼ばれています。この歓迎の塔は1962年に開催されたアジア競技大会で訪れた人々を歓迎する意を込めて建設されたものとなります。高さ30mの台座の上には、高さ7mの手を振る男女の銅像が屹立しています。女性が左手に持つ花束が特徴的です。この像がジャカルタを訪れる人々を迎え入れるという寛容さのシンボルでありランドマークとなっています。歓迎の塔の周りは噴水になっていて、夜にはまばゆい位のイルミネーションが点灯されます。通常は車やバスの通りが激しいため歓迎の塔の近くを見ることができないのですが、今回ご紹介するブンダランHIバス停展望台が一部完成して、歓迎の塔を初めブンダランHIを見渡すことができるジャカルタの新スポットとなりました。

バス停の2階が展望台

ジャカルタの公共バスであるトランスジャカルタのバス停がこのほど新しく生まれ変わりました。

1階部分がバス停で、階段が設けられ2階へと上がれるようになりました。まだ一部は工事中なのですが、展望台だけが一般開放されました。中に入るためには、トランスジャカルタのバスチケットを購入する必要があります。Eマネーカードなどがあればバス停の中に入ることができます。

2階にあがると、展望台がオープン仕立てで日曜日であったせいか、大勢の客が押し寄せています。1回につき20人の制限があるようで、しばらく順番が来るまで待つことにします。インスタグラムに掲載するのが流行りだそうで、多くの人が記念写真やビデオなどの撮影で忙しいそうです。ようやく順番が来て展望台の上に立つことができました。確かに、ホテルインドネシアなどのビル群と歓迎の塔が間近に感じられ景色は抜群です。

ふと撮影しながら2014年頃を思い出すとこの付近には、古びた歩道橋があって、その歩道橋の上から今回と同じような角度で歓迎の塔を眺めた記憶が蘇りました。2018年に地下鉄MRT工事のためこの歩道橋が取り払われてしまったのですが、展望台として復活した形となります。かつて歩道橋には少し薄暗いイメージがあってカバンが盗まれないかどうか気をつけながら歩いたものですが、今はもうその面影は全くありません。

賛否両論

ブンダランHIのバス停展望台建設に賛否が巻き起こっているそうです。まだ建設途中ですがこのバス停の2階部分には展望台にあたるスカイデッキの他にカフェなどもできる予定だそうです。このバス停建設にあたっては、ジャカルタの景観を台無しにしてスカルノ大統領から受け継がれた歴史的遺産地域を商業化している、中央分離帯にわざわざカフェや展望台を作る必要性はないという意見も出ています。一方で建設を進めるトランスジャカルタ側は、バス停の建設にはいかなる規則にも違反していないと反論しています。

かつては、ブンダランHIがデモの中心地となっていた時代もあり、デモ隊を抑えるために警察が常駐し鉄格子や有刺鉄線があったこともありました。ブンダランHIバス停もデモ隊によって焼き焦がれてしまったこともありました。今でも度々デモが行われますが、ブンダランHI地域においては歩道や地下鉄の駅が整備され相当近代化して当時の面影がなくなりました。ジャカルタの景観がきれいになった姿がこうして大勢の人が撮影スポットとしてSNSで挙げているのを見ると、歓迎の塔の上に立つ男女の銅像もブンダランHIの歴史を振り返りながら、微笑んでいるようにも思えてきます。

 

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