【インドネシア】BPJS健康保険制度について

Indonesia

インドネシアにはアジア最大級の公的医療保険制度があります。本日は、インドネシアの社会保障・医療保険制度についてお話したいと思います。

BPJSとは

BPJS(Badan Penyelenggara Jaminan Sosial)とはインドネシアの社会保障・医療保障制度のことを言います。この制度によって、インドネシアの国民とインドネシアで6か月以上働く外国人加入者は、原則無料で医療を受けることが可能です。さらに、年金や失業、労災などの社会保険制度も加入することが可能です。

2014年以降、BPJSに関しては、雇用者が加入登録することが義務付けられていますので、インドネシアの企業に就職する際には必須の条件となります。入社後に会社側がBPJSの加入手続きを行います。

BPJSは2種類の保険制度

医療保険BPJS kesehatan

病気や怪我などの際に保障される保険です。

社会保険BPJS Ketenagakerjaan

失業や障害などの最低限度の生活を保障される保険です。

社会保険は、4つに分かれています。

傷害(労災)保険 就業中の事故等による病院への搬送、治療費、リハビリ費用、一時見舞金などが支給されます。

死亡保険 死亡した時支払われる。

老齢貯蓄 定年・解雇で仕事ができなくなった後に支払われます。外国人の場合本帰国の際還付申請が可能です。

養老年金 年金制度で最低掛け金期間は15年間、56歳から受け取り可能です。外国人に関しては、加入義務が免除。

かかりつけ医

加入の際は、自分で決めた「かかりつけ医」を指定する必要があります。

実際に病気や怪我により病院を利用する際にBPJSの優先順位として、まずかかりつけ医から病院を利用することになります。かかりつけ医で一次診療を受け、病院での診療が必要な場合は紹介状を作成してもらい、BPJS加盟の病院に紹介状を持って治療を受けます。

BPJSを利用するには、BPJS適用の公的医療機関となります。BPJS医療機関では、受診は手術を含めて無料となります。

BPJS医療機関が少ない

BPJSを使用し無料で受診するためには、BPJSの公的医療機関で受診する必要がありますが、BPJSに加盟する医療機関が少ないという問題があります。指定した「かかりつけ医」以外で一次治療を受けた場合は、自己負担となってします。

またBPJSに加盟していない有名な私立医療機関では受診ができませんので、自費で治療を受ける必要があります。

まとめ

インドネシアのような多くの人口を抱える途上国において公的医療保険制度を適用するのは、世界的に見ても初めての試みであり多くの国から注目を浴びているのですが、人、モノ、金の全てが不足しているインドネシアにおいて、先進国同様の医療体制を整えるのには果てしない道のりです。

国民の健康を守るためにも医療は生存権のひとつであるため、豊かな国を目指すためにも、今後の制度拡充を期待したいところです。

 

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