【インドネシア渡航】毎日5回鳴り響くアザーンは騒音??
インドネシアに渡航すると、早寝早起きが習慣となります。毎日午前4時になるとファジュル(夜が白み始めてから日の出前までに行うお祈り)とともに起床します。至近距離にモスクが3つもあり、アザーンの時間になると、ちょうど目覚めます。必然的に夜は寝る時間が早まり、21時には寝ることになります。夜明け前のひんやりとした空気を吸うと、今日も1日が始まると気分も一層良くなります。
時計代わりのアザーン
最初にインドネシアに来た頃は、アザーンの音で毎朝起こされるので寝不足で昼間つらい思いをしていた時もあり、宿泊するホテルは壁が厚い高層のホテルの上層階をリクエストしたりしていました。
それでも、無数のモスクからのアザーンはどこにいても聞こえてきますが、子守歌のような音なので気になりません。
むしろ、アザーンのアラビア語は同じ言葉の繰り返しも多く、演歌のような小節をきかせることで同じトーンが続かないようにして、聞いていて飽きない工夫がつけてあります。イスラムの国ではアザーンは音楽ではないそうですが、異教徒からすれば、れっきとした音楽であると思います。つまり日本人だと、演歌となります。
アザーンで不眠症
11月3日付けのAFP通信のニュースでインドネシアのジャカルタ郊外のイスラム教徒は、アザーンの鳴り響くスピーカーの音声で不眠症と不安障害を発症してしまうが、怖くて苦情は言えないというニュースが出ました。
https://www.afpbb.com/articles/-/3372143?cx_part=search
アザーンは騒音なのでしょうか?
アザーンを批判すると禁固刑
世界最多のイスラム教徒が暮らすインドネシアでは、モスクとアザーンは重視され、批判すればイスラム教への冒涜(ぼうとく)と見なされる可能性があるとのことです。場合によっては、最高5年の禁錮刑が科され、苦情を言ったら、収監されるか襲撃される可能性もあるそうです。
記事によると、インドネシア国内にはおよそ75万箇所のモスクがあり、各モスクに取り付けたスピーカーは少なくとも12個はあり、1日5回のアザーン(礼拝の呼びかけ)を大音量で鳴り響かせます。
インドネシアはイスラムが強い!
今回のニュースにでたようにイスラム教徒でも、大音量でスピーカー放送がうるさいと思っている人は、実は多いのではないかと思います。インドネシアは世界最大のイスラム国家であり人口の87%以上いる国ですが、さまざまな宗教が共存して寛容な国であるのですが、イスラム主義を押し付ける強硬派の脅威にさらされているそうです。
異教徒から見ればアザーンの音は騒音でもあり、イスラム教徒ですらモスクのスピーカー音はうるさいと思ってはいても、逮捕や襲撃を恐れて苦情を言えないという実情もあるようです。
現代社会には色々な考えがありますので、大多数が認めているから押し付けしても良いということにもならないとは思いますが、今後アザーンのスピーカー音について議論が深まることも期待したいですね。
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