一通のメールが、東京ビッグサイトにつながった日
東京ビッグサイトに並ぶ木製手洗器を見ながら、私が思い出していたのは、5年前に届いた一通のメールでした。面識のない鹿児島の水道工事会社から届いた相談が、インドネシアの職人たちとの出会いにつながり、一つのブランドへと育っていきました。人と人をつなぐことの価値を、あらためて実感した5年間の記録です。
マカッサルで暮らす。変わったのは、この街じゃなかった
マカッサルで暮らした五年間。この街の文化や人、食べ物について書いているつもりでした。でも、振り返ると、変わっていたのは街ではなく、自分自身だったのかもしれません。暮らす場所は、気づかないうちに、人の価値観や見え方を少しずつ変えていくようです。
マカッサルで暮らす。比べなくなった。
マカッサルで暮らし始めた頃、私は何でも日本と比べていました。仕事の進め方、街の様子、人との距離。けれど、暮らす時間が長くなるにつれて、その比較は少しずつ消えていきました。比べることをやめたとき、この街は「海外」ではなく、私にとっての当たり前の暮らす場所になっていました。
マカッサルで暮らす。帰る場所が、二つになった。 ·
マカッサルで暮らし始めた頃、この街は仕事をする場所でしかありませんでした。けれど、いつものカフェ、いつもの市場、いつもの景色が少しずつ増え、気づけば「マカッサルへ帰ります」と口にするようになっていました。暮らす時間は、人の心の中にもう一つの帰る場所を作ってくれるのかもしれません。