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マカッサルで暮らす。ありがとう、が増えた。

記事の冒頭
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マカッサルで暮らすようになって、ひとつ増えた言葉があります。

「Terima kasih」

日本語で言えば、「ありがとう」です。

最初の頃は、「Terima kasih」を言うたびに、少し緊張していました。 発音は合っているだろうか。 通じているだろうか。 相手が笑ってうなずいてくれると、ようやく胸をなで下ろしていました。 あの頃は、感謝を伝えるためというより、インドネシア語を覚えるために言っていたのだと思います。

けれど、気づけば、それは勉強ではなく、口ぐせになっていました。

コンビニで、釣り銭を受け取るとき。 カフェで、飲み物を渡されるとき。 Grabのバイクを降りるとき。 スーパーで、袋を渡されるとき。

一日の中で、何度も、

「Terima kasih」

と言っている自分に気づきます。

ある日、数えてみたことがあります。 朝、家を出てから夜に帰るまでで、20回近く、「Terima kasih」を口にしていました。 自分でも、少し驚きました。

工場では、箱を運んでもらったとき。 ドアを開けてもらったとき。 書類を手渡されるたびに。 気づけば、一日に何度も、

「Terima kasih」

と言っていました。

書類を受け取りながらそう言うと、相手も同じ言葉を返してきます。 どちらが先に言うでもなく、どちらかが多いわけでもなく、ただ、行き来する。 それだけのことなのに、なぜか、悪い気はしません。 以前の私なら、書類のやり取りに、言葉を添える必要はないと思っていたはずです。 効率だけを考えれば、無駄な数秒かもしれません。 けれど、その数秒の積み重ねが、いつの間にか、日課になっていました。

先月、日本に帰ったときのことです。 コンビニで、釣り銭を受け取りながら、口が「テリマ」まで動きかけて、慌てて止めたことがありました。 店員は、何も気づいていなかったと思います。 けれど、自分の口が、もうこの街の言葉を、覚えてしまっていたことに、少し笑ってしまいました。

「Terima kasih」

最初は、覚えたばかりのインドネシア語でした。 今では、私の毎日に、一番よく出てくる言葉になっています。

暮らしている街は、いつの間にか、話す言葉まで変えてくれます。 気づけば私も、この街の「ありがとう」を話す人になっていました。

記事の最後
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kenji kuzunuki

葛貫ケンジ@インドネシアの海で闘う社長🇮🇩 Kenndo Fisheries 代表🏢 インドネシア全国の魅力を発信🎥 タコなどの水産会社を経営中25年間サラリーマン人生から、インドネシアで起業してインドネシアライフを満喫しています。 インドネシア情報だけでなく、営業部門に長年いましたので、営業についてや、今プログラミングを勉強中ですので、皆さんのお役にたつ情報をお伝えします。