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【インドネシア】円安ルピア高が進む!

円安の流れが止まりません。ドル円は2022年1月に1ドル=115円前後のレベルから、9月2日時点で140円まで円安が進んでいます。ドル円ばかりが注目されていますが、円ルピア相場も2022年初は1円が125ルピア前後のレベルから9月はついに1円=106ルピアと円安ルピア高となっています。

日本円の価値が下がる

日本円が安くなって、インドネシア・ルピアの価値があがると、日本からインドネシアに渡航する際の両替が一番ピンとくるでしょう。

2022年1月時点では、10,000円が1,250,000ルピアで交換できましたが、9月時点では、10,000円が1,060,000ルピアとなってしまいます。

両替の手数料等を考えると、10,000円を両替しても1,000,000ルピアほどになっているかもしれません。

今までは、100,000ルピア(赤いお札)は、ゼロを2つとって0.8掛けるイメージで800円位の価値が続いていましたが、100,000ルピアはもう1,000円とイコールになっています。2割ほど円の価値が下がってしまい、日本円をルピアに変えてインドネシアで豪遊できなくなっていると言えます。

円安が止まらない

円安の第一の要因は、米国の利上げが始まったためです。米国の急激なインフレを退治するため、利上げペースが加速しているなかで、日本は以前と金融緩和を継続していて、日本の金利は当面動きそうにないということで金利差によるドル買円売が続いています。

円は対インドネシア・ルピアでも安くなっています。年始は125ルピア円のレベルでしたが、8月以降に入り円安ルピア高が加速し9月2日時点の相場は、106ルピア/円と約15%の円安になっています。

出典:google finance

8月23日にインドネシア中央銀行は3年9ヶ月振りの利上げを行って、政策金利を0.25%引き上げ3.75%となりました。アジア新興国では、5月にインド、マレーシア、フィリピンなどが新型コロナ感染拡大後に初めて利上げを実施し、8月にはタイも利上げして、アジアで広がる金融引き締めの動きにインドネシアも加わった形になっています。

インドネシアもしばらく日本と同じく金利については当面は注視しつつも据え置きというスタンスできていましたが、8月にサプライズの利上げを行った要因としては、コロナ禍からの景気の正常化に伴い、インフレリスクに先手を打つ形で通過ルピアの安定を強化することが狙いとのことです。

資源国輸出好調

インドネシアは日本とは違い、資源を中心に輸出が高い伸びを維持していて貿易黒字化しています。インフレ局面では日本のように資源を輸入に頼る国はどうしても貿易赤字からの経常終始が悪化しがちになりますが、資源国のインドネシアは輸出増に牽引されて貿易黒字が拡大しており、2021年は10年ぶりに経常黒字化しています。インフレ傾向がしばらく続きそうな中で、資源高のもたらす貿易黒字・経常収支改善といった状況が、ルピア安定の主因となっており、弱含む円との違いにもなってきているのでしょう。

円安・ルピア安定という形に、この1年で状況が変わってきていて、このような資源不足による資源高によるインフレはしばらく続きそうです。かつては、自動車や家電などの製品を海外に売りまくって貿易黒字誇ってた日本ですが、今やインドネシアが資源高を追い風とした高水準の貿易。経常収支黒字になっていると考えると、ルピア相場の底堅さは一段と増して、今後ますます円安ルピア高が進みそうな感じです。

kenji kuzunuki

葛貫ケンジ@インドネシアの海で闘う社長🇮🇩 Kenndo Fisheries 代表🏢 インドネシア全国の魅力を発信🎥 タコなどの水産会社を経営中25年間サラリーマン人生から、インドネシアで起業してインドネシアライフを満喫しています。 インドネシア情報だけでなく、営業部門に長年いましたので、営業についてや、今プログラミングを勉強中ですので、皆さんのお役にたつ情報をお伝えします。