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海辺に小さな舟が並ぶ島。かつてミルンベイの中心だったサマライへ

記事の冒頭
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アロタウの市場を訪ねたあと、同じミルンベイ州にあるサマライ島へ行きました。

【地図:サマライ島の位置】

アロタウから小舟で1時間45分。

外海に近づくにつれて波が高くなり、舟は何度も大きく跳ねました。水しぶきも浴びて、島に着くまでが長く感じました。

ようやく着いた浜辺には、大きな木の下に草葺きの日よけとベンチ。その先に、エンジンを付けた小さな舟が何艘も並んでいました。水は浅いところが緑、少し沖に出ると青。風が強く、海面には細かい白波が立っていました。

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裸足で歩く子どもと、小さな商店

芝生の道を、白いシャツに紺のズボンの男の子が歩いてきました。背中にはリュック、足は裸足。学校帰りだったのかもしれません。

近くには小学校がありました。手描きの看板には「Success comes from God through Commitment」というモットーが書かれています。「努力を通じて、神から成功が与えられる」という意味でしょうか。

島の商店にも寄りました。「EYAGU TRADING SAMARAI ISLAND」と、手書きの大きな看板。トタンの壁はオレンジと水色に塗られていて、店先にはコカ・コーラの広告が貼られています。

別の小さな店では、カウンター越しに店主が身を乗り出していました。棚には米、缶詰、ビスケット、瓶入りのキャンディ。値札はキナで、手書きです。天井にはPNGの国旗が三角の旗になって並んでいました。

マカッサルの近くの島でも見かける、小さなよろず屋の風景です。国は違っても、島の商店の並べ方はどこか似ていると思いました。

「昔はここが交易の中心だった」

島で「昔はここが交易の中心だった」と聞きました。浜辺に小さな舟が並ぶ風景を見ていると、ここに商店が並び、人や物が行き交っていたとは、すぐには想像できませんでした。

地図で見ると、サマライ島はニューギニア本島の南東端のすぐ沖にあります。島を歩くと、平らな土地に芝生が広がっていて、手入れの行き届いた道が続いていました。

1873年、英国海軍のジョン・モレスビーがこの島に立ち寄り、食事をしたことから「ディナー島」と名づけたと伝えられています。

その後、ロンドン伝道協会の宣教所が置かれ、英領ニューギニア、そしてオーストラリア統治の時代を通じて、サマライは交易と行政の拠点として栄えました。ミルンベイ一帯で作られたコプラ(乾燥させたココヤシの果肉)の取引が、島の商業を支えていたそうです。1900年代初めの写真には、商店が並ぶ通りが写っています。

1942年、第二次世界大戦で状況が変わります。住民は島を離れ、その後オーストラリア軍も撤退しました。撤退の前には、設備や一部の建物が壊されています。

戦後、島は再建されましたが、かつての規模に戻ることはありませんでした。1968年、ミルンベイの行政の中心は、前回の記事で市場を訪ねたアロタウへ移りました。

2006年には、PNG政府によって国の遺産島に指定されています。

一本の石碑

島の中を歩いていると、運動場の脇に古い石碑が立っていました。

【写真:クリストファー・ロビンソンの記念碑】

刻まれていたのは、クリストファー・ロビンソンという人の名前です。英領ニューギニアの代理行政官で、1904年に32歳で亡くなりました。

碑文を読んで、少し立ち止まりました。

His aim was to make New Guinea a good country for white men

彼の目標は、ニューギニアを白人にとって良い国にすることだった、と書かれています。100年以上前の植民地時代の価値観が、そのまま石に残っています。

一番下には、こんな言葉もありました。

Life is mostly froth and bubble
Two things stand like stone
Comfort in another’s trouble
Courage in your own

人生はほとんどが泡のようなもの。けれど石のように残るものが二つある。他人が困っているときに寄り添うことと、自分が困っているときの勇気。

帰りの舟から

島の人は、日本から来た私に気さくに話しかけてくれました。市場の脇で笑っていた女性たちの顔も、写真を見返すとよく覚えています。

帰りも小舟で1時間45分。アロタウに戻ったころには、体はくたくたでした。それでも、行ってよかったと思います。

記事の最後
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kenji kuzunuki

葛貫ケンジ@インドネシアの海で闘う社長🇮🇩 Kenndo Fisheries 代表🏢 インドネシア全国の魅力を発信🎥 タコなどの水産会社を経営中25年間サラリーマン人生から、インドネシアで起業してインドネシアライフを満喫しています。 インドネシア情報だけでなく、営業部門に長年いましたので、営業についてや、今プログラミングを勉強中ですので、皆さんのお役にたつ情報をお伝えします。