アロタウでの滞在を終え、ポートモレスビーへ戻る日です。
前日にウェブチェックインをしたときは、機材はA220と表示されていました。行きに乗った新しい飛行機です。帰りも同じだと思っていました。
ただ、機材より気になっていたのは、その日のうちに首都へ戻れるかどうかでした。PNGの国内線は遅れることが多く、欠航になることもあると聞いていたからです。
午後1時前、ガーニー空港に着きました。
カウンターの上にはエアニューギニとPNGエアの表示が並んでいます。チェックインはすぐに済みました。
待合室は天井が高く、窓も大きくて明るい建物です。席にも余裕がありました。窓の外には滑走路と、その向こうにヤシの林が広がっています。
ここで1時間ほど待ちました。出発時刻が近づいても、飛行機はなかなか姿を見せません。
やってきたのは、あの737でした
午後2時ごろ、ようやく飛行機が降りてきました。誘導員が両手の棒を上げて、駐機場へ導いていきます。これで帰れると、ひとまずほっとしました。
ところが、近づいてきたのはA220ではなく、ボーイング737-800でした。
機首の脚のカバーに「B」の文字。機体記号はP2-PXBです。
シンガポールからポートモレスビーまで乗った、あの飛行機でした。あのときは767から737に変更になり、座席の調整でチェックインを待たされました。乗ってみればほぼ満席で、狭い席で朝まであまり眠れませんでした。
その同じ機体に、アロタウでまた乗ることになりました。
午後2時20分に搭乗が始まりました。便名はPX155です。駐機場を歩き、タラップを上って機内へ入ります。
中に入ると、驚くほど空いていました。乗客は見たところ50人ほどです。後方の私の列も、隣の2席が空いたままでした。
ヘッドレストには、PNG独立50周年の「50」が入った赤いカバーがかかっていました。空いた席には、赤いクッションが置かれたままです。
主翼の先には極楽鳥のマーク。その向こうにヤシの林と山並みが見えます。午後2時半を過ぎてドアが閉まり、3時前に離陸しました。
窓の下には、入り組んだ海岸線が続いていました。深い緑の山が海に落ち込み、湾の奥まで水が入り込んでいます。その先には、小さな島がいくつも浮かんでいました。
シンガポールからの夜行便では、飛んでいる間のほとんどが夜でした。今回は、海岸線や小さな島までよく見えます。しばらく窓から目が離せませんでした。
機内では、オレンジジュースとビスケットが配られました。なぜか、どちらも二ついただきました。
ふと前の座席のポケットにある安全のしおりを見ると、「P2-PXB」と機体記号が印刷されていました。やはり、あの夜の飛行機です。
隣が空いているので、腕を広げても気を使いません。飲み物を飲みながら、ゆっくり外を眺められました。行きの夜行便でこれくらい空いていたら、と思わずにはいられませんでした。
午後3時を過ぎると、降下が始まりました。窓の下の景色は、アロタウとはずいぶん違います。緑の山とヤシ林のミルンベイに対して、ポートモレスビーの周りは茶色い丘が続き、土の道がまっすぐ延びていました。
3時半前に着陸。飛行時間は40分ほどでした。
タラップを降りると、日差しが強く、空は少しかすんでいました。
国内線ターミナルに入り、荷物を待ちます。
受け取りレーンは一つだけ。受け取り場は、カートと人で混雑していました。
柱のまわりの床にも、バッグや袋が並んでいます。自分の荷物がレーンにあるのか、床にあるのか、両方を見ながら探しました。
さっきまでいたガーニー空港が新しかっただけに、ここが本当に首都の空港なのかと思ってしまいます。行きの国内線ターミナルでも、昔の地方空港のようだと感じましたが、荷物受け取り場も同じでした。
ただ、不思議と嫌な感じはしませんでした。少し昔に戻ったような雑然とした空気も、旅先で見る分にはおもしろいものです。
外に出たのは午後4時20分。飛行機が止まってから、50分近くたっていました。
A220のつもりが、またP2-PXB。それでも今回は、隣の2席まで空いていました。シンガポールから乗った夜にはあまり眠れなかった同じ飛行機で、今度は景色を楽しみながら、楽に戻ってこられました。