ラマダンの休日の昼。
私はマカッサルのショッピングモールを歩いていました。
普段ならこの時間、モールは人であふれています。
フードコートは席を探すのが大変で、人気レストランには長い列ができています。
レジも並び、週末ともなればかなりの混雑になります。
しかし、この日はまったく違いました。
モールの中は、驚くほど静かでした。
人が少ない。
レストランもフードコートも、ほとんど空席です。
最初は少し違和感があります。
「あれ、今日は平日だったかな?」と思うほどです。
しかし、数分歩いているうちに私は思いました。
「これはむしろ最高なのではないか。」
ラマダン中の昼間は、
インドネシアで一番快適に買い物ができる時間かもしれません。
今日は、マカッサルで暮らしている私の視点から、
ラマダンの昼のモールの様子を紹介したいと思います。
ラマダンはイスラム教徒にとって一年で最も大切な月です。
この期間、イスラム教徒は日の出から日没まで飲食を控えます。
これを「断食(プアサ)」と呼びます。
そのため、生活のリズムが普段とは大きく変わります。
特に変化が分かりやすいのが「昼間の外食」です。
インドネシアはもともと外食文化が強い国です。
フードコート、屋台、レストラン、カフェなど、街のいたるところに食事をする場所があります。
普段の昼時間であれば、
多くの人が外でランチを楽しんでいます。
しかしラマダンの昼は事情が変わります。
断食をしている人が多いため、
昼に外食をする人がほとんどいないのです。
その結果、モールの中の飲食店は驚くほど静かになります。
普段は満席の席が空いています。
人気店でも並ぶ必要はありません。
同じモールなのに、
まるで別の場所に来たような感覚になります。
マカッサルのモールには、日本でもおなじみのチェーン店がいくつかあります。
例えば、
・丸亀製麺
・吉野家
などです。
普段の昼時間であれば、
学生や会社員でかなり混雑しています。
しかしラマダンの昼は、店内の席がほとんど空いています。
テーブルがきれいに並び、
ゆったりとした静かな空間になっています。
店員さんの声や、
キッチンの音だけが聞こえるような落ち着いた雰囲気です。
日本の感覚だと、
ランチタイムの飲食店がここまで空いているのは少し不思議に感じるかもしれません。
しかしラマダンの昼のインドネシアでは、
これが普通の光景なのです。
さらに面白いのがフードコートです。
普段のモールのフードコートはとても賑やかです。
家族連れや学生グループでいっぱいになります。
席を探して歩き回ることも珍しくありません。
しかしラマダンの昼は様子がまったく違います。
広いフードコートのテーブルが、ほとんど空いています。
好きな席にすぐ座れます。
人が少ないので空間も広く感じます。
騒がしさもなく、落ち着いた雰囲気です。
普段の混雑を知っている人ほど、
この静けさには驚くと思います。
「同じ場所なのに、ここまで違うのか」と感じるはずです。
この現象はレストランだけではありません。
モールの中にあるスーパーも同じです。
昼間は買い物客が少なく、
通路も広々としています。
カートもすぐ使えますし、
レジもほとんど並びません。
とても買い物しやすい環境になります。
店内を見ると、
ラマダンならではの商品もたくさん並んでいます。
シロップ、クッキー、スナック、お菓子などです。
これはレバラン(断食明け大祭)に向けて準備されている商品です。
売り場はとても華やかですが、
昼間は人が少ないのでゆっくり商品を見ることができます。
ラマダン中のインドネシアでは、
生活のリズムが普段とは大きく変わります。
昼は静かで、夜は活発になります。
日没になると、アザーン(礼拝の呼びかけ)が響きます。
その瞬間、人々は断食を終えます。
これを「ブカ・プアサ」と呼びます。
そしてそこから街は一気に動き出します。
レストランは満席になります。
モールは多くの人で賑わいます。
道路は渋滞になります。
昼間とはまったく違う世界になります。
つまり、
昼は静かなモール
夜は賑やかなモール
このメリハリがラマダンの特徴です。
私はこの時間がとても好きです。
理由は、インドネシアの生活のリズムがよく見えるからです。
普段は人が多くて気づかないことが、
この時間にはよく分かります。
モールの空間の広さ。
店の配置。
人の流れ。
そして街のリズム。
昼は静か。
夜は活発。
このリズムこそが、
ラマダンの特徴なのだと思います。
ラマダンの昼は実はとても快適です
ラマダンというと、
断食で大変そう
我慢の月
というイメージを持つ人もいるかもしれません。
しかしインドネシアで生活してみると、
違った景色が見えてきます。
ラマダンの昼。
モールは空いています。
レストランもゆったりしています。
買い物も快適です。
そして夜になると、
街は一気に活気を取り戻します。
この昼と夜のコントラストが、
ラマダンの面白さだと感じます。
私は静かなモールを歩きながら、いつも思います。
「ラマダンの昼は、インドネシアで一番ゆっくりできる時間かもしれない。」
もしラマダンの時期にインドネシアを訪れる機会があれば、
ぜひ昼のモールも体験してみてください。
普段とはまったく違う、
静かなインドネシアを見ることができます。