インドネシアは技術革新が進んでいないまだまだ発展途上の国のようです。国連の専門機構である世界知的所有権機関(WIPO)が9月21日に発表した2021年版「世界イノベーション指数(GII)」で、インドネシアは87位とアジアの国々のなかでも低位であることが判明しました。
「世界イノベーション指数(GII)」は、WIPOや欧州経営大学院(INSEAD)などがWIPO加盟国を対象に2007年から毎年実施している調査となります。
世界132カ国の経済革新能力を測定して発表する指数であり、国の制度や人的資本、インフラ、市場やビジネスの洗練度、テクノロジーのデータをもとに、各国のイノベーション能力や成果を評価する指数で、その国のイノベーションの度合いを合計7つの分野、21項目、 81の細部指標に基づいて評価されています最も権威のある指数のひとつとなっています。
世界1位は昨年に引き続きスイスとなっていて、2位から5位まではスウェーデン、米国、英国、韓国の順となり韓国はアジア諸国の中で初めて1位となりました。日本は13位、インドネシアは87位の結果でした。
11位以降はアジアの国を抜粋しています。
| 順位 | 国・地域 | 点数 |
| 1 | スイス | 65.5 |
| 2 | スウェーデン | 63.1 |
| 3 | 米国 | 61.3 |
| 4 | 英国 | 59.8 |
| 5 | 韓国 | 59.3 |
| 6 | オランダ | 58.6 |
| 7 | フィンランド | 58.4 |
| 8 | シンガポール | 57.8 |
| 9 | デンマーク | 57.3 |
| 10 | ドイツ | 57.3 |
| 12 | 中国 | 54.8 |
| 13 | 日本 | 54.5 |
| 14 | 香港 | 53.7 |
| 36 | マレーシア | 41.9 |
| 43 | タイ | 37.2 |
| 44 | ベトナム | 37.0 |
| 46 | インド | 36.4 |
| 51 | フィリピン | 35.3 |
| 58 | モンゴル | 34.2 |
| 82 | ブルネイ | 28.2 |
| 87 | インドネシア | 27.1 |
| 127 | ミヤンマー | 18.4 |
詳しい順位はこちらを参照してください。
https://www.globalinnovationindex.org/userfiles/file/reportpdf/GII-2021/GII_at_a_glance.pdf
https://www.globalinnovationindex.org/userfiles/file/reportpdf/GII-2021/GII_2021_results.pdf
市場の洗練度 57位
インフラ 68位
知識技術力 74位
人的資源 91位
創造性 91位
国の政治経済制度 107位
ビジネスの洗練度 110位
この順位を見ると、市場やインフラは平均以上に整っていますが、国の政治経済の制度やビジネスにおける環境が平均以下でまだまだであることがわかります。
インドネシア進出をと考えても、法規制やビジネス環境などで参入障壁も大きく簡単に進出できないところもありますが、一度進出してしまえば先行して市場に入れるチャンスがあるとも言えます。
インドネシアにいると、これを変えればもっと良くなるのに!と思う事が多いのですが、そのような環境だからこそビジネスチャンスがあるとも感じています。