インドネシアからの一時帰国。ジャカルタに到着したあと、国際線への乗り継ぎまでの時間を利用して、スカルノハッタ空港ターミナル3・国際線出発エリアにある「Garuda Indonesia Executive Lounge」に立ち寄りました。リニューアルされたばかりのラウンジを利用するのは今回が初めてでしたが、その印象は一言で言えば「静かで、モダンで、居心地がいい」。そして何より驚いたのは、その“空き具合”でした。
ラウンジは、ターミナル3の出国審査を終えてすぐ、エスカレーターを上がった2階の目立つ場所にあります。「Garuda Executive Lounge」のロゴと、繊細な模様が施された壁面が視界に入り、その時点ですでに上品で落ち着いた空間であることが伝わってきます。受付カウンターの横には、ガルーダの機体モデルが展示されており、ブランドとしての誇りを感じさせる演出。スタッフの対応も丁寧で、搭乗券を提示するだけでスムーズに入室できました。
内部に一歩足を踏み入れると、ガルーダ・インドネシアを象徴する「ブルー」「エメラルドグリーン」「オレンジ」が絶妙なバランスで配されたインテリアが目に飛び込んできます。
明るい木目調の床や家具に、ビビッドなカラーのソファがアクセントとして配置されており、全体が調和の取れた、落ち着きと華やかさを兼ね備えた空間に仕上がっています。
特に青と緑のソファ、そしてオレンジのチェアは、機体の尾翼を思わせる配色で、ブランドイメージとの一体感を感じさせます。照明も柔らかいトーンで統一されており、どこに座っても心地よく、自然とリラックスできる環境が整っています。
ソファのクッション性も申し分なく、長時間の滞在でも体に負担を感じません。中央には植物が配された大きな島型テーブルが設けられ、そこには電源とUSBポートも完備。まさに「長く快適に過ごせる空港ラウンジ」として理想的な設計です。
今回の滞在で最も印象的だったのは、ラウンジ内の静けさでした。朝の時間帯だったことも一因かもしれませんが、それ以上に感じたのは、利用者の少なさ。
JALやANAなど、日系航空会社の多くの乗客が「ソフィアラウンジ(Saphire Lounge)」へと案内されていることもあり、ガルーダのラウンジは広々としているにもかかわらず人がまばら。まるで上質なホテルのロビーを独り占めしているかのような感覚に包まれました。
実際、以前はソフィアラウンジを利用することが多かったのですが、今回はガルーダ・インドネシア航空と提携するJALでの国際線利用だったこともあり、久々にこちらを訪れてみたところ、その快適さに驚かされました。静かなラウンジで、周囲を気にせず好きな場所に座れる——この開放感と贅沢な空気は、まさに“知る人ぞ知る”ラウンジの醍醐味です。
朝の時間帯にもかかわらず、ホットミールを中心としたビュッフェがしっかりと提供されていました。ナシゴレン、チキンのトマト煮、ソーセージ、スクランブルエッグ、フライドポテトなど、朝からしっかり食べたい派にも嬉しいラインナップです。パンやクラッカー、シリアルも豊富に揃っており、朝食メニューとしての完成度は非常に高いと感じました。
また、ガラスジャーに入ったチップスやカシューナッツといった軽食類も用意されており、小腹が空いたときにも重宝します。
ドリンク類はコーヒーマシンでエスプレッソからカフェラテまで選べるほか、紅茶、ジュース、ミネラルウォーターも自由に利用可能。ビンタンビールもあります。空腹も喉の渇きもストレスなく解消できるのは、乗り継ぎ時の大きな安心材料です。
今回、リニューアル後のガルーダ・エグゼクティブラウンジを実際に利用してみて感じたのは、「もっと早く知っていればよかった!」という思いでした。ブランドカラーで統一されたインテリア、美味しい食事、そして何よりも静かで落ち着いた空間。どれを取っても、ガルーダのホスピタリティが詰まっていました。
ガルーダラウンジはまさに“穴場”。静かな空間で、自分のペースで旅の準備ができるこのラウンジは、今後の定番になりそうです。