ラオス、ベトナム、インドネシア。
どの国も「物価が安い」と一括りにされがちですが、
実際に歩いて、食べて、支払ってみると、その感覚はまったく違います。
同じ「10万」という数字でも、
その重みは国ごとに、まるで別物でした。
この記事では、旅の実感を起点にしながら、
インドネシア・ベトナム・ラオスの通貨価値と生活コストを整理し、
数字だけでは見えない違いを考えてみます。
今回の旅で改めて感じたのは、
「数字の大きさ」と「安さ」は、必ずしも一致しないということでした。
インドネシア、ベトナム、ラオス。
どの国も通貨単位は日本円よりかなり小さく、
支払いの際には常に桁の多い数字が並びます。
ただ、その見た目に惑わされると、
実際の体感とズレが生まれます。
ここで、為替レートを一度整理してみます。
(あくまで感覚をつかむための目安です)
ベトナム・ドンは、3国の中で最も単位が小さい通貨です。
1 USD ≒ 26,300 VND
1 USD ≒ 約150円
1円 ≒ 約175 VND
円に直すと、
1 VND ≒ 約0.005〜0.006円(約0.6銭)。
数字だけを見ると、
「数十万ドン=数千円」という表示が当たり前になり、
初めて訪れると「とにかく安い国」という印象を受けやすい。
実際、食事や日常消費はかなり安く感じます。
ただし、
数字が大きい=価値がある、ではない
という意識を持っていないと、感覚がズレやすい通貨でもあります。
インドネシア・ルピアは、
3国の中では、私自身が海外生活をしていることもあり、
最も金額感覚をつかみやすい通貨だと感じています。
1 USD ≒ 16,000〜17,000 IDR
1 USD ≒ 約150円
1円 ≒ 約110〜115 IDR
感覚的には、
10,000 IDR ≒ 約90円
100,000 IDR ≒ 約900円
と、日本円への置き換えがしやすい。
数字は大きいものの、
「これは高い」「これは安い」という判断が、
他の2国よりも直感的にしやすい通貨です。
ラオス・キープは、少しややこしい立ち位置にあります。
まず、インドネシア・ルピアとの関係は、
1 IDR ≒ 約1.29 LAK
1 LAK ≒ 約0.77 IDR
これをUSD・円に直すと、
1 USD ≒ 約21,000〜22,000 LAK
1円 ≒ 約140 LAK
1 LAK ≒ 約0.007円(約0.7銭)
数字だけを見ると、
ベトナムほど桁が大きくないため、
「インドネシアより少し安いのでは?」と感じがちです。
しかし実際には、
ラオスは体感物価が意外と高い。
特に首都ビエンチャンでは、
外食や輸入品の価格が、じわじわ効いてきます。
円感覚で並べると、こうなります。
数字だけを見ると、
ベトナム → ラオス → インドネシア
の順で「安そう」に見えます。
しかし、実際の生活感・滞在感では、
最も暮らしやすい:インドネシア
最も安く感じやすい:ベトナム
意外と負担感がある:ラオス
という印象になりやすい。
この旅を通して感じたのは、
為替レートよりも、購買力の方が重要だということでした。
数字がいくら小さくても、
家賃が高い
輸入品が高い
給料水準が低い
こうした要素が重なると、
「安い国」というイメージは簡単に崩れます。
ラオスがまさにそうで、
数字は小さいのに、生活の負担感は軽くない。
一方でインドネシアは、
数字の割に選択肢が多く、
調整が効く国だと改めて感じました。
ラオスは、物価そのものが高いというより、
選択肢が少ないことによる割高さが目立ちます。
住居:外国人向け物件が少ない
物流:内陸国で輸入に頼り、輸送コストが高い
競争:市場規模が小さく価格が下がりにくい
結果として、
給料は低いのに、生活費は高い
という構造になりがちです。
インドネシアは、一言では語れません。
ジャカルタ:生活費は高め
バリ:観光地価格が混在
マカッサルなど地方都市:かなり抑えられる
同じ国でも、
都市によって別の国レベルで差が出るのが特徴です。
ただし全体としては、
生活費:低め〜中程度
選択肢:多い
価格の透明性:比較的高い
というバランス型。
長期滞在やビジネス展開では、
「調整しやすい国」だと感じます。
今回の旅で感じたのは、こんな違いです。
ベトナム
→ 生活費が軽く、スピード感がある
インドネシア
→ 調整幅が広く、長く付き合える
ラオス
→ 内陸国で静かだが、コスト構造は厳しい
「安い国」というラベルだけでは、
この差は見えてきません。
物価も、通貨も、
最終的に判断を左右するのは体感です。
支払うときの重さ
生活の余白
選択肢の多さ
それらが積み重なって、
「また戻りたい国」が決まる。
数字は、その入口にすぎません。
この旅で通った3国は、
それぞれ違う答えを持っていました。
そして私は、
その違いを知れただけでも、
この移動に意味があったと思っています。