スカルノハッタ空港からジャカルタ市内のホテルまで、空港鉄道とバジャイを乗り継いで移動。通常はタクシー利用が多い区間を、スカイトレイン・鉄道・バジャイの三段階で楽しむ“旅になる移動”を体験。約100,000ルピアで移動できるコスパ抜群のルートと、ローカル感あふれる乗り継ぎの魅力をご紹介します。
「なるべくローカルな方法でジャカルタ市内へ移動してみたい」そんな思いから今回選んだのは、空港鉄道とバジャイ(三輪タクシー)を乗り継ぐルート。
快適さとコストパフォーマンス、そして少しの冒険心を兼ね備えた移動スタイルで、空港からホテルまでの道のりを“旅”として楽しんでみました。
到着したのは、スカルノハッタ国際空港のターミナル3。入国手続きを終えたら、案内表示に従って「スカイトレイン(Skytrain)」の駅を目指します。
スカイトレインは無料で利用でき、ターミナル間や空港鉄道の専用駅(Stasiun KA Bandara)までを結んでいます。
昼間は20分に1本の頻度で運行しており、待ち時間もさほどありません。
ターミナル3から駅までは約10分。高架を走るスカイトレインからは空港の滑走路や整備エリアが見え、ちょっとしたアトラクション感覚で移動できます。
空港鉄道の駅に到着後は、自動券売機で目的地までの切符を購入。今回は、北ジャカルタにある宿泊先「Novotel Gajah Mada」の最寄駅となるDuri(ドゥリ)駅を選びました。
通常料金は70,000ルピアですが、空席状況に応じて60,000ルピアまで割引されることも。今回は運良く60,000ルピアで乗車できました。
列車はおよそ30分に1本運行しており、Duri駅までは約30分。冷房が効いた清潔な車内にはスマートフォンの充電用USBポートもあり、快適に移動できます。座席の座り心地もよく、外の景色を眺めているうちにあっという間に到着です。
Duri駅の外に出ると、景色は一変。ローカルな雰囲気が広がり、路上にはバイクの群れとカラフルなバジャイがあふれています。
今回は、オンライン配車アプリ(GRABやGojek)がつかまりにくい時間帯だったため、駅前に停車していたバジャイのドライバーと直接交渉することに。
ホテルまで約15分の距離、交渉の末40,000ルピアで合意しました。
バジャイに乗り込むと、ジャカルタならではの喧騒と熱気が一気に迫ってきます。エンジン音とともに細い路地を抜けながら走る振動と景色は、どこか懐かしく、そして刺激的。旅情を掻き立てる時間でした。
スカルノハッタ空港からNovotel Gajah Madaまで、もしタクシーを使えば、高速道路料金や空港使用料などを含めておよそ170,000ルピアが相場。
今回の移動ルートは以下の通り:
スカイトレイン:無料
空港鉄道(割引):60,000ルピア
バジャイ(交渉):40,000ルピア
合計:100,000ルピア
移動時間はおよそ1時間半程度。時間こそタクシーより少しかかるものの、その分ローカルな体験がギュッと詰まっています。
渋滞による遅延リスクを考えても、ほぼ互角と言えるでしょう。
空港から市内のホテルへ、ただの移動時間を、「旅の一部」として楽しめるのがこのルートの魅力です。
鉄道の車窓から見える郊外の景色、バジャイの風に包まれて走る市街地のざわめき。どれもが、タクシーでは決して味わえない記憶になります。
“ジャカルタの移動”を“旅”に変える。そんなちょっとした工夫が、旅全体の印象を豊かにしてくれるはずです。