マカッサルのブルースカイラウンジでゆったりと過ごしたあとは、いよいよガルーダ・インドネシア航空の夕方便に搭乗。今回はGA609便でジャカルタへ向かい、そのまま羽田行きの深夜便に乗り継ぐスケジュールです。機内サービス、眼下に広がるスラウェシの海岸線、そしてジャカルタ到着後のスムーズな国際線乗り継ぎまで、快適な空の旅の様子をお伝えします。
搭乗ゲートを抜け、ボーディングブリッジを渡ると、窓の外には淡いオレンジ色に染まったマカッサルの空が広がっていました。ライトに照らされたガルーダブルーの尾翼が輝き、滑走路にはライオンエアやバティックエアの機体が並んでいます。スルタンハサヌディン空港らしい賑やかな光景で、国内各地へと次々に便が離陸していきます。
機体に乗り込むと、キャビンはガルーダ特有の明るいブルーとオレンジのカラーでまとめられ、清潔感と温かみのある雰囲気。
この日選んだのは後方の45K、窓側の座席。隣も空席で、ゆったりと過ごせそうです。
安全ビデオが終わり、エンジン音が高まると、機体は静かに滑走を開始。
夕焼けの光が差し込む窓越しに、滑走路の照明が流れていく瞬間は、何度経験しても胸が高鳴ります。
離陸してまもなく、マカッサル湾の海岸線が眼下に見えてきます。
田園地帯の間を縫うように流れる川、そして遠くに沈みかけた太陽。
雲の層を抜けた瞬間、翼の先に黄金色の夕陽が映り込み、その光景はまるで一枚の絵画のようでした。西へ進むにつれて空の色はオレンジから群青へと移り変わり、翼の下にはスラウェシ島の海岸線が少しずつ遠ざかっていきます。
やがて夜が訪れ、機内の照明が落とされると、穏やかで落ち着いた時間が流れ始めました。
水平飛行に入ると、ほどなくして機内サービスが始まります。
この日の機内食は、インドネシアらしい鶏肉とご飯(アヤム・ナシ)、そして温野菜のセット。味はやさしく、ほどよい塩味で機内でも食べやすいバランスです。食後にはホットコーヒーをいただきながら、窓の外に広がる夜景を眺めました。機内の静けさの中でコーヒーの香りがふわりと漂い、時間がゆっくりと流れていきます。
飛行時間はおよそ2時間。
スラウェシからジャワへ向けての夜の空路をたどりながら、改めてインドネシアという国の広さを感じました。
午後7時半を過ぎたころ、眼下に現れたのはジャカルタの煌めく街並み。オレンジと白の光が網の目のように広がり、まるで地上に星が散りばめられたような光景です。上空から見下ろすと、首都のエネルギーと活気がそのまま伝わってくるようでした。
やがて窓の外には、PIK(Pantai Indah Kapuk)の人工島エリアの灯りも見え始めます。機体はゆっくりと旋回しながらスカルノ・ハッタ国際空港へとアプローチしていきました。
午後8時過ぎ、ガルーダGA609便はジャカルタ・スカルノ・ハッタ国際空港(ターミナル3)に到着。
ガルーダ専用のこのターミナルは、明るく開放的で、天井が高く、そして何よりも美しいデザインが印象的です。
到着ロビーには一面に「グリーンウォール(壁面植物)」が広がり、自然の緑が旅の疲れを癒してくれます。今回は羽田までスルーチェックインしていたため、荷物の受け取りは不要。
国内線到着後、そのまま国際線エリアへと移動できるのが、ガルーダを利用する大きな利点です。国際線カウンターでの再チェックインもなく、そのままスムーズに出国手続きへ。まるで直行便のような快適さを感じました。
マカッサルを夕方に出発し、夜のジャカルタへ降り立つまでの約2時間半。ガルーダ・インドネシア航空の穏やかで丁寧なサービス、そしてスカルノ・ハッタ国際空港でのスムーズな乗り継ぎは、どれも旅の疲れを忘れさせてくれる心地よい体験でした。夕方にマカッサルを発ち、夜にジャカルタで乗り継ぎ、翌朝には日本に到着――時間を無駄にせず、快適に過ごせる理想的な旅のスタイルです。ガルーダの翼に揺られながら眺めた夕陽と夜景は、一時帰国の始まりを彩る忘れられない光景でした。