ブルネイ国際空港は規模こそ小さいものの、清潔で快適な設備が整い、出国手続きもスムーズ。プライオリティパスで利用できるラウンジは軽食やスイーツが充実し、静かに過ごせる穴場です。エアアジアでの搭乗までの様子をお伝えします。
The Mall Gadongでの買い物を終え、ブルネイの歴史や経済について考えながら過ごした時間も、いよいよ終わりを迎えます。短い滞在でしたが、この小さな王国は予想以上に多くの学びを与えてくれました。
Dartアプリでタクシーを呼び、ホテルを後にします。ブルネイでの最後の移動。車窓から見える景色を目に焼き付けながら、ブルネイ国際空港へ向かいました。
Dartで呼んだタクシーはすぐに到着し、運転手は礼儀正しく荷物をトランクに積んでくれました。空港までの料金は約10ブルネイドル(約1,200円)。
夕方の市内は混雑がなく、整った道路を快適に走ります。
窓の外には、これまで見てきたブルネイの風景が流れていきます。金色のモスク、緑豊かな街路樹、整然と建ち並ぶ建物。静かで清潔、秩序が保たれた景観が広がります。
わずか15分ほどでブルネイ国際空港に到着。市内中心部から約7kmと、首都としては非常にコンパクトです。
人口約45万人の小国ならではのスケール感だと感じました。
空港外観は近代的で美しく、波打つ屋根のデザインが特徴的。白を基調とした建物は清潔感があります。
内部に入ると、その小ささに驚きます。ジャカルタや成田と比べれば、規模は圧倒的にコンパクト。しかし、動線が整理され、無駄がありません。
天井は高く、自然光も取り入れられています。床は磨き上げられ、案内表示も見やすい配置です。都市全体に通じる「清潔さと秩序」が空港にも反映されています。
エアアジアのカウンターに向かうと、まだチェックイン開始前。出発3時間前に到着してしまったようです。
WEBチェックインは済ませていましたが、ブルネイ国際空港では紙の搭乗券が必要で、電子搭乗券では制限エリアに入れない仕様です。これは多くのASEAN空港で一般的な運用です。仕方なく、開始時間まで待つことにしました。
空港内を歩いていると、カフェ「Roasted Sip」が目に入りました。
アイスコーヒーを注文すると、価格は4ブルネイドル(約480円)。空港価格としては妥当です。
コーヒーはすぐに提供され、冷たさにホッと一息。味は少し薄めですが飲みやすく、リフレッシュには十分でした。
コーヒーを飲みながら、短い旅を振り返ります。
わずか2日間でしたが、ブルネイという国が持つ多様な側面を知ることができました。小国ながら豊かで、伝統を守りながら現代化を進める存在。そのユニークさが強く印象に残ります。
コーヒーを飲み終える頃、カウンターが開き始めました。
パスポートとWEBチェックイン画面、インドネシアのKITAS(一時滞在ビザ)を提示するとすぐに搭乗券を発行してくれます。
荷物は機内持込のみ。エアアジアは機内持ち込み7kgまで無料なので、短期旅行には十分です。
搭乗券を手に取り、出国エリアへ向かいます。
出国審査エリアも非常にコンパクト。ブースは4つほどで、係官も少人数です。
列は短く、すぐに自分の番になりました。
係官にパスポートと搭乗券を手渡し、出国スタンプを押され、手続き完了。
小さな空港ならではのスムーズさです。
制限エリアに入ると、規模の小ささがさらに際立ちます。免税店は数店舗、飲食店も限られ、乗客も少なめ。
ブルネイは発着便数自体が少ないため、常に静か。観光立国ではなく、ビジネス需要も限定的な国ならではです。
とはいえ清潔で整った空間で、トイレも綺麗。小さくとも質の高さを感じます。
時間があるのでラウンジへ。ブルネイ国際空港にはプライオリティパスで利用できるラウンジがあります。
エントランスには植物が飾られ、自然光が差し込む明るい空間。
スタッフにカードを提示すると、笑顔で案内してくれました。
ラウンジは広くはないものの、快適で落ち着いた雰囲気。
ソファはゆったりして座り心地が良く、壁にはスルタン(国王)と妃の肖像画が飾られています。王室文化の存在感を感じさせる空間です。
奥にはビュッフェコーナーがあり、料理は種類こそ少ないものの十分な内容。
パスタはクリーミーで、チキンは柔らかく、野菜も新鮮。空港ラウンジの食事としては十分に満足できる味でした。
デザートコーナーにはケーキやフルーツタルトが並びます。
甘さ控えめで食べやすく、コーヒーとの相性も良し。
静かな空間でデザートを味わいながら、旅の余韻を楽しみました。
小さな空港ゆえ、制限エリア内に座れる場所が限られています。
もしラウンジがなければ、固い椅子で過ごすことになっていたでしょう。
プライオリティパスは、こうした空港でこそ真価を発揮します。
ラウンジで1時間ほど過ごした後、搭乗口へ。
空港自体が小さいので、徒歩5分ほどで到着します。
ゲート周辺には数十人の乗客。ジャカルタへの直行便なので、ビジネスマンや観光客で席が埋まっていました。
定刻になり、搭乗が開始されます。
短い滞在でしたが、ブルネイでの経験は忘れがたいものになりました。