マカッサルに続き、バリ島でもガソリン不足による給油待ちの行列が発生。2026年10月14日朝も混乱が続き、観光客の移動や送迎、地元ドライバーの仕事に影響しています。現地報道をもとに、Pertaminaが説明した原因と供給回復の動き、渡航時の注意点をまとめました。
※2026年10月14日正午(バリ・マカッサル時間)までの報道をもとに書いています。バリの現地の様子は、私が自分の目で確かめたものではありません。
ひと月ほど前、私が住んでいるマカッサルでもガソリンが手に入りにくくなり、スタンドの前に車やバイクの列ができていました。
そして今度はバリです。
補助金付きのガソリン「Pertalite(ペルタライト)」などの供給が滞り、島内各地のスタンドに長い列ができていると報じられています。
マカッサルでも、生活や仕事に影響する問題でした。観光客の多いバリでは、そこに旅行者の移動や送迎への影響も重なります。
10月13日の朝には、追加の燃料を積んだ船が着き、供給は回復に向かっていると伝えられていました。
ところが、翌14日の朝になっても行列は解消していません。
国営通信ANTARAによると、14日もタバナン、デンパサール、バドゥン、ギャニャール、ジュンブラナ、ブレレン県のシンガラジャなどで給油待ちの列が確認されています。地元紙のBali Postも、14日朝の時点でまだ正常に戻っていないと報じました。
「船が着いた」というニュースを見ると、もう大丈夫だと思いたくなります。ただ、実際にはまだそこまでは来ていないようです。
Pertamina(国営石油会社)の社長は13日、バリの住民に謝罪しました。
社長の説明によると、燃料を運んできた船の錨に問題があり、12日の朝6時半に予定していた着岸と荷卸しが、夜10時ごろまでずれ込んだそうです。あわせて、価格の差から補助金付きのガソリンを選ぶ人が増えていることも理由に挙げていました。
ただ、この船の遅れだけでは、それ以前から続いていた行列の理由までは分かりません。Pertamina自身も、技術的な問題や消費の増加は、燃料不足を正当化するものではないという趣旨の説明をしています。
仕事柄、船の予定がずれる話は珍しくありません。それだけに、遅れが出たときに、どの程度まで在庫で対応できるのかが気になります。
13日の夜、バリ州知事は、新たに届いた分とこれから届く予定の分を合わせて、PertaliteとPertamaxを約2週間分確保できると説明しました。
ひとまず安心できる材料ではあります。ただ、この「2週間分」には、これから入港する予定の燃料も含まれています。どのスタンドでもすぐ給油できる、という意味ではありません。
14日には、Pertaminaが州内6つの県・市で、24時間営業のスタンド52か所を案内したと報じられています。
燃料は、船で島に運ばれ、ターミナルで降ろされ、そこからタンクローリーで各スタンドへ届けられます。船が着いても、スタンドへの配送が終わらなければ給油はできません。
倉庫にどれだけ在庫があっても、近所のスタンドで買えなければ、使う側にとっては「ない」のと同じです。マカッサルでも同じような状況がありました。利用する側が知りたいのは、「今日、どこなら給油できるのか」だと思います。
バリで心配なのは、やはり観光への影響です。
空港からホテルへの送迎、観光地を回るチャーター車、配車アプリのバイク。どれもガソリンがなければ動きません。
旅行者にとっては、予定の遅れだけでなく、場合によっては飛行機の時間に間に合わないといったことも起こり得ます。そして、ドライバーにとっては、給油に並んでいる時間はお客さんを乗せられない時間です。その分、その日の収入にも響くはずです。ホテルや飲食店で働く人も、通勤に時間がかかれば仕事に影響が出ます。
それに、スタンドからはみ出した車の列が道路をふさげば、ガソリンが十分に入っている車まで渋滞に巻き込まれます。
インドネシア中央銀行のバリ事務所も14日、今回の燃料供給の遅れが、住民や観光客の移動、一部の事業者の業務に影響していると説明しました。一方で、供給と配送は正常化に向かっており、地域経済への影響は限られた一時的なものになるとの見方も示しています。
経済全体への影響が一時的に収まるとしても、移動の所要時間が読めない状況は、旅行者にも地元で働く人にも負担になります。
マカッサルで起きたことが、ひと月後にバリでも起きた。原因が同じかどうかは分かりませんが、こういうことが続くと、やはり気になります。
今回の報道だけで「インドネシア全体でガソリンが足りない」とまでは言えません。ただ、船が遅れたり、使う人が増えたりしても対応できるだけの備蓄や配送の余力があるのか。そこは一度きちんと確認してほしいところです。
不足のニュースが流れれば、早めに満タンにしておきたくなるのは自然なことです。行政が「心配しないでください」と呼びかけるだけでなく、どこのスタンドで買えるのか、次の配送はいつなのかといった具体的な情報があれば、利用する側も落ち着いて動けると思います。
バリへ行く予定のある方は、空港送迎やツアーを頼んでいる会社に、事前に状況を確認しておくと安心です。特に空港へ向かう日は、いつもより早めに出発した方がよさそうです。
レンタカーやレンタルバイクを使う方は、メーターがぎりぎりになる前に給油しておくことをおすすめします。
給油のたびに長く並ぶ状況が、早く落ち着いてほしいです。そして、今回の遅れがなぜ各地へ広がったのかも、きちんと説明してほしいと思います。
参考にした報道
※供給状況や配送予定、スタンドの営業状況は今後変わる可能性があります。